日本では「馬刺し」として食べられることが多い。だが、私たちが消費している馬肉の半分弱が輸入されたものだと知っているだろうか。さらに、こうして空輸される馬たちは
「非人道的な」苦痛を強いられていると、英紙が報じている。
今、何万頭もの馬が食べ物も水もない木箱に閉じ込められ、飛行機で長距離移動を強いられている。日本での馬肉の需要を満たすためだ。
2013年以降、およそ4万頭の生きた馬がカナダ西部の空港から日本に空輸されている。この空の旅は22時間から最大で28時間におよぶ場合もある。
だが、そのあいだ馬たちに食べ物や水、休息が与えられることはない。
カナダで移動時間を28時間までとする制限が導入されたのは2020年2月で、それ以前の36時間という制限から移行するまでに2年かかった。
日本へ新鮮な馬肉を届けるというこの国際貿易は、カナダとフランスが支配している。馬肉はこれまでほとんど知られていなかった貿易分野だが、
カナダではここ数年のあいだで急速に世間に広まった。
そのきっかけとなったのは、ほぼ毎週おこなわれている空輸の様子を運動家たちが撮影した動画だ。

日本に到着すると馬たちは空港近くにある政府の検疫施設に運ばれ、そこで10日間過ごす。そこから飼育場に移され、最長で1年かけて太らされたあと屠殺され、馬刺しといった人気珍味の需要を満たすことになる。
コンサルタント会社「ウィリアムズ&マーシャル・ストラテジー」の調査によれば、日本の馬肉の25〜40%は輸入された馬でまかなわれている。多くの場合、輸入することで馬を飼育する高いコストを節約しているのだ