鮨・鮓・寿司の歴史と文化
なぜか異説・俗説も多いこの分野ですが、まったりといきましょう。
当面はわりと詳しい(らしい)1が質問にこたえます。
ルール:情報はソースを示すこと。 「起源」の意味がよく分からない。
昔からあった、ってだけで、伝来した訳ではない。
「魚介類と米の発酵」をもって寿司の原型とし、
東南アジアにそれがあるから「寿司の起源」は
どう考えても変だと思う。
古代東南アジア人が海を渡って当時の日本に来て
「寿司の起源」を伝来した訳ではないのだから。 なれずしは東南アジア起源 というのはよくいわれますね。稲作文化と一緒に中国経由で
日本に伝わったとも言われます。
東南アジア山岳民族 篠田統氏(すしの本 など)
タイやミャンマーあたりの平野部 石毛直道氏(魚醤とナレズシの研究 など)
あたりが有名なとこのようです。 >>11
現代の日本語としては、意味の違いは無いよ。
「鮨」は中国に古くからある文字で、「鮓」の字も同様に古い中国の字。「鮨」と「鮓」の違いは
字典によってあったりなかったりと曖昧で、いずれにしろ日本に入ってきた時点では特に違
いは無かっただろうと考えられている。「寿司」は江戸後期ごろ登場した「すし」という音に字
を当てたた当て字。
一般には「寿司」がよく使われるけど、たまに「鮨」の字が本来だとか、「鮓」の方が本格だと
か言う人がでてきたりして、結果、時代や地区で好まれる字があり、今じゃ関東で「鮨」、
関西では「鮓」が好まれているようだね。 ありがとうございます。
また質問なのですが
「えんがわ」
って、回転寿司にあって
カウンター系の店では置いてないようですが、
ひらめにしろカレイにしろ「えんがわ」って
しもじもの食べ物なのでしょうか?
カウンター系のすし屋に置いてない理由を教えてください。 過疎ってるのでよそのスレから話題を拾ってきた。
【おすし】寿司なんでも質問スレッド
http://food8.2ch.net/test/read.cgi/sushi/1113082607/584
>携帯からなので全部みていません。
>凄く基本的な事なのですが寿司は何故二個一組でだされるのでしょうか?
>また「1カン」とはお寿司2個さすのでしょうか?回転寿司だと大抵「一皿」とかでてちますが
>よろしくお願いします。
この『「1カン」とはお寿司2個』ってのはいったいどこからきたものだろう? >>15
江戸時代の屋台寿司は握りひとつで1カン。
でも、その1カンがでかく、半分に切った。
なので2個で1カン。
これ、ホント。 >>16
それって聞いたことのある説なんだけど、そんな記録は全く知らないし、根拠がいったい
どこにあるんだろうか?ってところが気になる。 追加
2つに切る店はあったみたいだけど、「めずらしい店」のはず。 1貫=3.75s
1つ1貫だと滅茶苦茶でかくないか? またよそから拾ってきた
【寿司は値段が高すぎる】
http://food8.2ch.net/test/read.cgi/sushi/1103301832/154
>いつ誰が、高い値段の取れる食い物にしたんだろうな。
>立ち食いのファーストフードからの出世物語を知りたい。
結論から言うと、握りずしは江戸時代末期、成立した直後から高級品でもあり、
ファストフードでもありました。今の高級店から安価な回転すし屋が共存している
構図と似たようなもの。
握りずしを創案したのは「与兵衛鮨」という説と「松が鮓」だという説が有名だが、
この2店ともが高級店。「松が鮓」が超高級店としてオープンして、「与兵衛鮨」が
追従して高級化したと思われる。「松が鮓」を詠んだ川柳に
松ケ鮓 一分ぺろりと 猫がくひ
猫とは吉原の遊女のことだろうが、一分もするすしをペロリと平らげられてしまったと。
また、五寸の二段重で3両もしたともある。【甲子夜話/松浦静山】
江戸末期の風俗誌【守貞謾稿】から江戸市中の握りずしの値段を拾ってみると、1つ
4文〜60文。贅沢を禁じた天保の改革では多数のすし屋が処罰され、その後しばらくの
間は1つ4文、8文とある。当時はかけ蕎麦が二八の16文。すしは今の倍くらいの大きさで、
5、6個程度で1人前。安いすしを5つ6つつまむと、かけ蕎麦の倍くらいになる。
貨幣価値は換算方法によるけど、1両=4分≒8万円 1文≒15円くらいでどうだろう。 二段重で3両≒24万円ということは久兵衛より全然高い! テレビで某外タレが大阪寿司を食べ「コレハスシデハアリマセン。」と言っていた。 >>27
その某さんに、フナズシを食わせてみたいもんだ。 新潟の魚沼ではホッケ寿司が冬の保存食。
ま、タンパク源でもあったんだろうな。 >>29
新潟でホッケずしなら麹と野菜の入るイズシ系のすしかな。 >>30
蕪寿司の様なものですか。
ただし、ホッケ寿司の場合、野菜無しの麹とホッケだけの物もある様です。
この場合、ある程度の保存は利く様ですが、調理の一種と考えても良いかもしれませんね。 北海道寿司情報「寿司職人」には、江戸時代の寿司を再現したものが
作り方と一緒に載ってるよ。たしかに、かなり大きい握りのようだ。
「寿司職人」
http://www.g-linknet.co.jp/~sushi/menu.htm 上記より「寿司の豆知識」→「北海道の寿司の歴史」ね。
引用
シャリ自体の味が重要で、すし飯には甘辛く煮た椎茸や干瓢を刻んだものや、
海苔を加えたりしていました。またすし酢には、臭いのきつい柏酢が多く使われていました。
当時のお寿司は、一口では食べきれないほど大きな寿司でした。4個も食べれば
満腹になるくらいで、普通は2、3個をつまむ程度だったと言います。
この時代には冷凍・冷蔵といった保存の技術がまだなかったため生のまま使うネタはなく、
酢や醤油に漬けたり、塩を利かせたりと必ずネタに手をかけていました。
当時のネタの数はだいたい10種類以内だったようです。
ミシュラン東京において、すきやばし次郎、鮨 水谷の両店が三ツ星獲得をはじめ、
150軒中15軒ものすし屋が星を獲得。すしの歴史に新たな足跡を残した。○○さんも
××さんもおめでとう。行ったことの無い店どころか、実は名前も知らなかった店も
あって、これには少々驚いてしまった。
しかしながら、江戸前ずしという食べ物が、江戸前すし屋という形態が伝統あるミシュ
ランガイドの三ツ星に、肩を並べていいものかと疑問が残るところ。一方、世界的にも
ブームとなっているすしの頂点であるなら、たとえ海外からでも「そのために旅行する
価値がある卓越した料理」であることには違いない。相殺されてプラスマイナスゼロと
いうところか・・・。 終わってる寿司屋
錦糸町花壇街の公園の前にあるたけなんたらって店。 包丁一つで切り身の味が変わる事を知る彼の国に評価された事は
喜ぶべき事ですよね。
ただ、確かにおっしゃる通り、
旅行に主眼を置いている為、
いわゆる「日本情緒を楽しむ」的な要素が
評価材料に入っている感は否めない気がします。
出来れば、「日本”文化”を楽しむ」形で紹介された方が良かったのかもしれません。 >>1と
>>2-40に
乙!!
これからもいろいろ教えてねっ!
・・・通りすがりよりm(__)m やっぱり質問がないので、他スレから拾ってくる。。。
> なんで寿司って基本的に二カンで一セットなの?
> http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/sushi/1232168979/
昔1つのすしを2つに切って出していた習慣から、2カンづけがはじまったなどという人が
いるが、全くの間違い。四谷大木戸、蛇の目鮨のように戦前2つに切って出していた店の
記録はあるが、これはごくまれなケース。
2つつけて出すことに最初の言及をした本は、宮尾しげを「すし物語」(昭和35年)だと思う。
この本によると「二丁づけの始まり」と章をたてて、明治・大正のころ、日本橋の魚河岸に
あった「宇の丸」というアナゴずし専門店が、大振りのすしを一皿に2つのせて出していた
のが始まりとしている。
しかし、内田正(弁天山美家古 主人)「寿司屋さんが書いた寿司の本」などでいうように、
時代とともにだんだんすしが小さくなって、1回の注文で1カンづつ出していたら効率が
悪いから、1回の注文で2カン出すようになった、というのが正しいと思われる。
>>44
おらぁてっきり、女と行った時に一個ずつ分けて食う為だと思ってたよw >>44
とても素晴らしい考察ですね。
ただ、他に、よく言われる食料統制の影響は無いですかねぇ。
すし折の一合、二合はそこから始まった表現だそうですが。
岡田外務大臣キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
http://qb5.2ch.net/test/read.cgi/saku2ch/1256630318/1
早く記念カキコしないと埋まっちゃうwww
飾り寿司って、歴史の面から語るとどうなるのでしょうか。
飾り巻きといえば、遡っても巻き寿司より古いって事は、無いでしょうが、
バラ寿司、起こし寿司、あるいは蕪寿司、ヒネ寿司、いずしなどから
遡って見ると少し面白い話にならないかな?等と思っています。
ご存知の方にご教示願いたいと存じます。 >>52
えーと、飾り巻きずしのことですよね?
こういう細工はいかにも主婦好み、なぜか野菜をハート型などに抜きたがったり、キャラ弁が
流行ったりしてますよね。そんな感じのものですが・・・。
一応、巻きずしをつくる慣習のある地域から出てきたものなので、そのあたりを少し。
地域的には千葉県の中部。この地では江戸時代末期あたりからお葬式に家庭で巻きずしを
作って出すようになり、芯にはずいきを煮含めたものを巻いた素朴なものだった。明治末には
カンピョウにとってかわり、それもずいきを模して赤く染めたという。
昭和半ばくらいからいろいろな図柄を巻くことが流行り、地域料理として根付いた。
精緻な図柄を巻くこと自体は、明治の末あたりから東京の握りずし屋で流行った。主に出前用の
高級品で、図柄は文銭、四海、梅、桜などのほか、上り藤のような複雑な家紋まで巻いた。こちら
はいかにも職人的。 >>53
レスありがとうございます。
飾り巻きは、寿司の華がありますからねぇ。
東京に限らず、東海地方にもかなり凝った物がある様ですから。
ただ、私が興味が有るのは巻きにこだわらずに、
重ね、起こし等のなれ鮨からの系譜を継ぐものです。
今でこそおっしゃる通り、主婦のお弁当の飾り的な身近な例もありますが、
祭の時に作られるこけら寿司や、ばら寿司には、
ハレの日のご馳走にふさわしい飾りがなされた事かと。
ここで、ただ、押す事で発酵を促した押し寿司から、
早馴れの手法を取り込み、酢を合わせた(土地によっては酒を合わせた)米と、
具材を重ねあわせた寿司への変貌。
ここに、握り、巻きに職人の技の粋を求める寿司と対局の技、歴史があると思うのです。
崩す為に重ねる、バラす為に押す。
何だか、日本的な美学を感じます。
ということで、
こう言う寿司の歴史や各地方での発達の仕方について語りたいと思いました。
>>1さんのお住まいの地域にはこのような歴史を持つ飾り寿司はありませんでしょうか。 はいはいはいはい質問!
江戸前寿司とは
@東京湾で獲れた魚を用いる寿司
A江戸で考案されたいわゆる握り寿司や細巻
さあどっち?
理由の添えてくださるかた歓迎です。 >>61
結論から言うと(2)。
最初にすし屋が「江戸前」とうたったものは、『江戸町中喰物重宝記』1787年(天明7年)に
「江戸前 地引すし」とあるのが、初出らしい。握りずしは文化・文政(1804-1829年)の頃
発案されたものだから、もっと前、おそらく押しずしであろうな。もちろんこいつは、高級品で
あった江戸城前の海で獲れた「江戸前ブランドの魚介」を使ったすしだという意味。
ところがだ、「江戸前寿司」とワンワードで呼ぶ言い方となると、古い記録には見当たらず、
どうやら比較的最近のものっぽい。
「江戸前寿司」という言い方をされはじめたかというと、一つは、地方で東京風の握りずしを
売り出すときのキャッチコピー。もう一つは東京でも関西ずし店などが台頭してきて、それら
と区別をする目的。いずれも「東京(江戸)風」の意味だから、(2)の「東京(江戸)風」。
ただし、"の"が入って「江戸前のすし」となると話が変わる。少なくとも戦前あたりまでは、
すしの話で単に「江戸前」といえば、東京前の海で獲れた魚介のこと。 おまけ。
おせっかいなことに、お役所が「江戸前」の定義がなんちゃらとか言い出したのがあるよ。
2005年、水産庁の「豊かな東京湾再生検討委員会食文化分科会」というのが東京湾全体が
現代の江戸前。さらに「職人により芸術の域に高められた粋な理」も江戸前で、江戸前の
海域以外のネタで握ったすしなどを「江戸前」として出すのは問題ないのだと。
ちょっとなぁ。 何十年も江戸前を名乗ってきた多くの店に、今更「江戸前の文字を外せ」とは言えんわなあ。 でも、江戸前の本来の意味を指摘したら、
間違いだと大騒ぎするのがいるから、始末に負えない。 >>65
なるほど。
江戸前の海域以外のネタで握ったすしなどを「江戸前」として出すのは問題ないのだと。と。
つまり世界中のどこの海で獲れた魚でも、江戸流の寿司であれば「江戸前寿司」ということですね。
ありがとうございました。 詐欺が公認されたからと言って、語義は変らないのだがね。 詐欺だとか誤用だとかいう言葉を使うのが好きなんだな。 >>68
細巻きはネタによって、鉄火巻きは四角、かんぴょう巻きは丸くと、変える店もあるね。
四角いネタ(鉄火など)のときは四角に巻くんだと、昭和のちょっと古い本に出てました。
明治あたりの古い絵や本の挿絵などをみると、丸く巻いてありますから、もともとは丸く
巻いたものなんでしょうね。いつごろから四角く巻くようになったかはわかりません。
なぜ四角くかというと、玉子焼きも四角くするくらいですから、単に「東京人好み」
じゃないかと思いますが、どうでしょうか。折に詰めやすいというのもあるでしょうけどね。 「江戸前」というのはもともと地域を表す言葉。地域名が転じて、その地域「風」とかその
地域「気質」とかに使われるのは、詐称だとかでなくて、ごく自然なことだと思うけど?
江戸前ずしは江戸(東京)風すし、でいいんじゃないですかね。
それより >>65 水産庁のそれは、「東京湾全体が現代の江戸前」というが、これはどうした
もんかと思うんですよ。内房なら内房、金沢八景なら金沢八景にあった独自の歴史・文化が、
江戸前という名で塗りつぶされるのは、いかがなものかと。 >>73
巻物は折り詰めでお土産や弁当にすることが多いからでしょうね。
かっぱ巻きや鉄火巻きなどは断面を上に向けて収めたので四角に。
かんぴょう巻きは断面を上にすると汁が漏れるから横に収めたので丸くとか。
かんぴょう巻きは4等分、他は6等分というのもこの辺に理由がありそうです。 >>74
だからと言って、転用された語義以外は認めないというような
>>69が正しいとも思えない。 京都や大阪にだって江戸前寿司の看板掲げてる店はあるやん。 日本中に「本場 讃岐うどん」があるのと変わらんでしょ
上京して江戸前寿司の店で修行して故郷に帰って「江戸前寿司」の看板を揚げるのも >>78
大阪にはかんぴょう巻きが無い。
江戸前の寿司職人は干瓢巻き一個
喰っただけでそこの店の“煮物”のレベルが
わかるから。それでレベルがわかる。
その代わり昔から穴子+胡瓜の穴胡巻きが
その代わりに使われるが、胡瓜の味で
分かり辛くしてある。
ノルウェーの寿司屋で現地の職人(?)が両掌で一個づつ握ってた。つまり2個同時に握ってたw 鉄火巻きは一口で食べられる長さ、干瓢巻きは干瓢の歯ごたえが味わえるように
噛みきれる長さになっているって何かの本で読んだ。