ベルマーレ新スタジアム
市長「民間主体で」強調
総合公園候補地には難色

 サッカーJ1・湘南ベルマーレの新スタジアム建設を求める民間の動きについて、落合克宏市長は「費用や財源など具体的な内容が不明確で、クリアすべき課題がある」との見解を示した。開会中の市議会3月定例会で、2日の代表質問に立った諸伏清児氏(清風クラブ)への答弁。

 落合市長は、昨年10月にクラブの眞壁潔会長から建設候補地が総合公園内の「はらっぱ」などであることを伝えられ、コンセプトなどの説明を受けたと明かした。市側は同年11月、費用や財源の根拠がないことなど諸課題をクラブ側に提起したというが、「その後の具体的な提案や正式な協議の申し入れはない」(市)と説明した。

 スタジアム建設をめぐっては、今年1月にクラブ側が候補地を市内外の3カ所に絞り、第一候補の平塚市から半年間の期限を設けて交渉を始めると発表。2月には平塚商工会議所などが中心となって協議会を発足し、落合市長と市議会に建設に向けた「決断」を求める署名を始めた。

 落合市長は「民間主導で建設に向けた動きが始まったことは理解している」と述べた一方、▽「はらっぱ」や駐車場を建設用地とすることには市民の理解が得られない▽レモンガススタジアムと隣接することになる▽公園内の建ぺい率を超過する――の3点を課題に挙げた。

 市はレモンガススタジアムの使用料減免やハード面の改修など、これまでの7年間で約14億円の支援を行ってきたという。落合市長は「本拠地として残ってもらうには平塚以外はありえないと思っている」とした上で、「いきなり(新スタジアムを)造るための支援を行うのではなく、ベルマーレが主体となって民間の力で進めてもらうのであれば大いに賛成」と語った。