感じたままを言って申し訳ない  映画「ドライブ・マイ・カー」

▼三度のごはんより、と言っていいぐらいの映画好きです。
 この頃、面白い映画が少ないなぁと、秘かに思っていました。
 ま、この2年以上は、武漢熱のために海外出張にも行けない訳ですが、長い機中で原稿を書きつつ映画を視る愉しみも、映画そのものがツマラナイことが多いために、哀しいことに減っていました。
 特に、ハリウッド映画が、とにかく撃ち合いと人殺しばかりで、げんなりもしていました。

▼それもあって、日本映画の「ドライブ・マイ・カー」がアカデミー賞の4部門の候補になったことを含め評価が高いと聞き、DVDを予約し、この忙中のさなかの真夜中に自宅で、視たのです。
 一度に視る時間はどうしてもつくれなくて、何度か時間をつくって、つまりは一編を分けて視ることになりました。

 そのせいもあるのか、ぼくには驚くほどツマラナカッタのです。
 面白かったというかたには、こゝろからごめんなさい。

▼ネタバレは絶対にいけませんから、詳しくは述べません。
 ただ・・・まず、脚本が高く評価されているようですが、その脚本がまず、引っかかりました。大事なところが大半、あとから追憶する述懐になっていますね。
 うーん。活き活きした展開にしてほしかったなぁ。

 原作の村上春樹さんの小説は読んでいません。村上春樹さんの小説はたくさん、面白く拝読しましたが、この原作はたまたま読んでいませんでした。

 あと演技も、ぼくには受け容れがたいところがありました。特に、男優のかたですね。誰がどうとは申しません。
 それからラストシーンも、アカデミー賞対策の感がすこし、ありました。単なる誤解かもしれないなとも思いますが。

▼そのうえで、アカデミー賞の「国際長編映画賞」を受賞なさったことに、本心からお祝いを申しあげます。
 ぼく個人の見方は何も変えませんが、それはそれ、大きな賞を受賞されたことに、客観的に、祝福を申しあげたいと思います。
 監督をはじめ、俳優陣もすべてのスタッフも、たいへんな足跡を残されましたね。
 おめでとうございます。凄いことです。

▼要は世界観の違いかな、とも思い、いや違う、作品を客観視しつつの一個人の感想だとも考えています。
 すべて本音で申しました。

https://shiaoyama.com/essay/detail.php?id=3920