>>763
端的にいうと、熱を与えても、気体の温度上昇だけに使われるとは限らないということです。
>>757にあるように、比熱とは、温度Tを単位量上昇(ΔT)させるときに、必要な熱Qのことです。
気体の状態方程式pV=mRTは、気体の状態を表してるだけであり、左辺は熱Qとの関係性が示されていないので、これだけでRを比熱とは呼べません。

熱力学第一法則から、
ΔQ=ΔW+ΔU
全微分で表すと
dQ=dW+dU…(1)
で、仕事dW=pdVとして表されるので、
dQ=pdV+dU…(2)
内部エネルギーUはTの関数なので、単位質量では
dU=cvdT
※なぜこの式になるかというと、(2)式から、定積下ではdV=0ゆえdQ=dUとなるため
すなわち、
dQ=pdV+cvdT…(3)
となるわけです。
すなわち、
dQ=(pdV/dT+cv)dT…(4)

比熱は、pdV/dT+cvで表されるわけです。
熱を加えるとき、外からの仕事がなければ、dV/dT>0となるので、比熱の最小が定積下のcvとなるわけです。
気体の状態方程式を使うのは、あくまで(4)式において定圧下での比熱を求める際に使用するだけのこと、だからマイヤーの式はRが出てくるわけです。