【輸出】 世界を走る日本の車両 【仕様】
レス数が950を超えています。1000を超えると書き込みができなくなります。
今話題の700Tや中国版E2を始めとして北米各都市向けLRT&地下鉄、南米各国の都市向けEC、
東南アジア各国向けDC、豪州で走る振り子特急、パナマ運河の曳舟用ラック電機などなど、
世界中で活躍する日本製車両についてのあれこれを語ろう。
東南アジアで広がっていた日本の中古鉄道車両を輸入する動きが、変化している。 各国の経済成長に伴い、中古を嫌って新車を導入する例が目立ち始めた。 鉄道会社の廃車費用が膨らむ懸念がある一方で、
車両メーカーにとって大きな商機の到来といえそうだ。 昨年12月上旬、タイの港にJR北海道の中古気動車が到着した。 特急「オホーツク」としても使われた特徴的な「顔」は、
日本のファンに愛されてきた。 タイ国鉄は観光列車として改造、使用する予定という。 地元紙バンコク・ポストによると、譲渡された計17両にかかる輸送費など
約4250万バーツ(約1億4700万円)は、タイ側の負担となった。 賛成派は、中古でも高品質に保たれた日本製車両への期待を示す。 一方で、製造から40年近い車両の導入に
コストがかかり過ぎているとの意見が続出。 昨年12月上旬、タイの港に
JR北海道の中古気動車が到着した。 特急「オホーツク」としても使われた特徴的
な「顔」は、日本のファンに愛されてきた。 タイ国鉄は観光列車として
改造、使用する予定という。 地元紙バンコク・ポストによると、
譲渡された計17両にかかる輸送費など
約4250万バーツ(約1億4700万円)
は、タイ側の負担となった。 賛成派は、中古でも高品質に
保たれた日本製車両への期待を示す。 一方で、製造から40年近い車両の導入に
コストがかかり過ぎているとの意見が続出。 ベトナムでは、JR東日本の気動車37両を輸入する
鉄道公社の計画について、政府が11月末に「基準を超える古さ」
を理由に反対を表明したという。現地のメディアが報じた。 東南アジア各国では、2000年頃から
日本の中古車両が活躍の場を広げてきた。 JR東日本はインドネシアに13〜20年に800両超を譲渡した。 ミャンマーやタイ、フィリピンなどでも
各鉄道会社からの譲渡の例がある。 コロナ禍前は、日本から現地を
訪れる鉄道ファンも多かった。 経済成長で新車を導入する
余裕が生じたという背景がある。 車両の保守、管理を巡る問題も新車傾向を後押しする。 東南アジアの鉄道に詳しいアジア経済研究所の川村晃一氏は
「鉄道車両はオーダーメイドに近く、中古だと部品の取り寄せに手間がかかる。 一部の国では保守が行き届かず
に放置された中古もあるという。 日本製車両の「第二の母国」である東南アジアで脱中古が加速すれば、
日本の鉄道会社にコストの増加をもたらしかねない。 在来線の車両1両あたりの廃車費用は「平均200万〜
300万円程度」(大手鉄道会社)という。 大量の廃車は、コロナ禍による
業績悪化に追い打ちをかけてしまう。 ただ、こうした状況は、車両の作り手である
メーカーにとって新たな商機になりうる。 新車需要を見込んだ日本や欧米、中国
のメーカーによる競争は始まっている。 16年開業のタイ・バンコクの都市鉄道「パープルライン」は、
JR東日本傘下の総合車両製作所の新車を導入。 同製作所は昨年10月、フィリピン・マニラ
の都市鉄道向けの出荷を始めた。 日立製作所やJR東海傘下の日本車両製造
なども、各国で新車が採用された。 川村氏は「中古車両の活躍の場は、在来線を
はじめ一部路線にとどまるだろう」と述べ、
新車との代替わりが進むとの見方を示した。 日本の都市鉄道、なぜか「海外輸出」がうまく行かない「3つの理由」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/96907
海外展開への3つのハードルとは2022.07.04川辺 謙一 国際鉄道連合(UIC)が2020年に発表したデータによると、
世界の年間旅客鉄道輸送人員のうち24%を日本が占めている。 つまり、世界で1年間に鉄道を利用する人のうち、
およそ4人に1人は日本の鉄道を利用しているのだ。 そのような日本で、とくに鉄道が発達しているのが東京圏であり、
日本全体における年間旅客鉄道輸送人員の6割以上を占めている。 つまり、東京圏ほど鉄道が発達した都市圏は他にないのだ。 それゆえ東京圏の鉄道では、世界に類を見ない
大量高密度旅客輸送を日々実現している。 しかもそれを支える列車たちの動きは秒刻みで管理
されており、高い定時性(時間の正確さ)を誇っている。 となれば、日本、とくに東京圏で培われた都市鉄道のハード
やソフトの技術やノウハウを海外に売り込めるのではないか。 ところが、そのことを鉄道関係者に聞いてみると、
彼らは首をひねるばかりで、縦に振ろうとはしない。 昨年投稿した記事「日本の新幹線、なぜか『海外輸出』がうまく行かない『3つの理由』」
でも記したように、そもそも日本の鉄道があまりにも特殊すぎるがゆえに、
新幹線だけでなく、都市鉄道でさえも海外展開には根本的なハードルがあるようだ。 それでは、都市鉄道の海外展開のハードルとなる要因とは何か。 彼らは、その要因は多数あり、複雑に絡み合っていると言う。 ただ、それらをあえて整理して、おもな要因だけをピックアップすると、
どうも以下の3つが大きく関係しているようだ。 (1) 規格の壁がある
(2) 鉄道員の質が異なる
(3) 足並みがそろわない 結論から言うと、(1)は「ハード」、(2)は「ソフト」、
(3)は「ビジネス」のハードルだ。 (1)の「規格の壁がある」は、先ほど述べた通り「ハード」の問題であり、
寸法や材料から、施工方法、検査方法までを定めた「技術的な標準(規格)」
のちがいを指している。 前出の記事でもふれたように、日本の鉄道が長らく採用してきた規格
(以下、日本規格)は、日本固有のものであり、世界の多くの国々が
採用している国際規格とはかけ離れている。 もちろん、現在はそのギャップを埋める
ための協議が日本国内で行われている。 これから都市鉄道を導入しようとしている国々にとっては、
導入実績が多い国際規格の方が魅力的だ。 日本からODAのような経済援助を受けることがなければ、
わざわざ日本規格を導入する理由は乏しい。 こう書くと「日本のハードならではの強み
もあるのでは?」と思う人もいるだろう。 たしかに東京圏の都市鉄道は、冒頭で述べた通り、
世界で類を見ない大量高密度旅客輸送を実現しているので、
そこに強みがあるように思える。 ところがある鉄道技術者は、「日本の都市鉄道のハードには
国際的な優位性があまりなく、技術的にもとくに優れた部分
があるとは言いがたい」と言う。 別の鉄道技術者は、「日本の都市鉄道に魅力を感じる国はあるだろうが、ハードの製造
や建設、メンテナンスにかかるコストが高いすぎることがネックになる」と語る。 たしかに日本の都市鉄道で豊富な実績があっても、
高コストとなれば、それは敬遠される理由になりうる。 (2)の「鉄道員の質が異なる」は「ソフト」
の話であり、鉄道の運用に関わる重要事項だ。 一般にはあまり知られていないが、日本では
他国よりも鉄道員の質が高いという事実がある。 日本の鉄道では、国土交通省が定める訓練を受けた「特別な人」が、
列車の運転士や車掌として乗務しており、その状況を熟知した指令員
が列車の運行管理をしている。 つまり、各分野のスペシャリストがそれぞれの
現場におり、輸送を支えているのだ。 日本の都市鉄道における電車や運行管理システムなどは、
「特別な人」が操作することを前提として設計されている。 このため、専門性がきわめて高くなっており、列車運行を
秒刻みで管理するという「職人的な芸当」ができるのだ。 鉄道員の社会的地位は日本ほど高くなく、充分な訓練を
受けていない人が列車の運行に携わることが多々ある。 つまり、日本の鉄道員とくらべるとアマチュアに
近い「普通の人」が、鉄道現場を支えているのだ。 このため、海外の都市鉄道における電車や運行管理システムなどは、
基本的に誰でも理解して操作できるように設計されており、
それらの操作を明確に示したマニュアルが存在する。 つまり、日本の鉄道システムとは設計思想がまったく異なるのだ。 筆者は、日本の都市鉄道の運転士や車掌、そして列車の運行管理
を行う指令員を取材したことがあり、彼ら彼女らの「仕事」に
対する意識の高さに驚かされたことが多々ある。 また、その経験を通して、日本の鉄道は「技術力」よりも「現場力」、
「ハード」よりも「ソフト」によって大きく支えられていることを
ひしひしと感じてきた。 その反面、「日本における鉄道輸送は良くも
悪くも日本でしかできない」とも感じてきた。 なぜならば、彼ら彼女らの「仕事」では、マニュアルに記されたこともあるとはいえ、
先輩の背中を見ながら経験を通して学ぶことも多いからだ。 言い換えれば、日本の鉄道は、彼ら彼女らによる「真摯に
学ぼうとする努力」なくして回らない輸送システムなのだ。 日本には、「仕事」に対する特殊な価値観があり、
それを受け入れ、勤勉に働く労働者が大勢いる。 そうでなければ、「職人的な芸当」を必要とする鉄道輸送は実現できない。 レス数が950を超えています。1000を超えると書き込みができなくなります。