2020年8月、大阪府の吉村洋文知事の発言を機に、各地で市販のうがい薬が姿を消した。
新型コロナウイルス対策に有効かのように発表し、使用を推奨した一件だ。
物議を醸した効果について当時、吉村知事が期待を表明していた研究が最近、ひっそりと終了した。あの騒動から得られる教訓とは何だったのか。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20221225-OYT1T50085/
https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/12/20221225-OYT1I50033-1.jpg
では、最終的にどんな研究結果が出たのか。
今年11月末、同センターのチームの論文が科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された。
同センターは20年11月~21年3月、軽症や無症状の陽性者430人に調査を実施。
うがい薬を1日4回使うグループと、同じ頻度で水でうがいをするグループに分け、唾液のPCR検査をした。
その結果、療養5日目に陰性となった人の割合は、うがい薬が34・5%、水うがいが21・4%だった。
確かにすでに感染した人の喉からウイルスを減らす一定の効果は示された。だが「コロナに効く」と言えるかどうかは別問題だ。