米バイオテクノロジー企業モデルナは26日、新型コロナウイルスワクチンに関し、米製薬大手ファイザーと独製薬企業ビオンテックを特許侵害で提訴した。

モデルナは、新型ウイルスのパンデミック以前に開発したメッセンジャーRNA(mRNA)技術をファイザーとビオンテックが模倣したと主張している。

同社は米マサチューセッツ州の連邦地方裁判所と独デュッセルドルフの地方裁判所に提訴した。請求する損害賠償額は明らかになっていない。

ファイザーは訴訟に「驚いている」、「積極的に自社の立場を弁護」していくとしている。

モデルナは声明の中で、ファイザー/ビオンテックが同社の知的財産の2つの重要な要素を模倣したと主張している。

1つは、ワクチンが「望ましくない免疫反応を引き起こすのを回避する」「化学修飾」に関するもの。これは、同社の科学者が2015年に、ヒトへの臨床試験で初めて実証したものだという。

モデルナ製ワクチンとファイザー/ビオンテック製ワクチンはいずれも、ウイルスの外側にある特徴的スパイクたんぱく質を標的としており、この仕組みが2つ目の侵害にあたるとしている。

「我々はCOVID-19のパンデミック以前の10年間に、我々が開拓し、数十億ドルを投じて作り上げて特許を取得した、革新的なmRNA技術プラットフォームを守るためにこれらの訴訟を起こしている」
と、モデルナのステファン・バンセル最高経営責任者は述べた。
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