https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2022/06/14/kiji/20220614s00041000048000c.html
確か「週刊平凡」だったかなあ。初めて取材を受けた時、オレもとうとう雑誌社から取材受けるようになったよって喜んだわけ。
すると「矢沢クン?」ですよ、当時は。「矢沢君。芸能界で歌手になったけど、どのへんまで夢を見てますか?」って。あっ!いい質問するなって思って「10メートル先のタバコ屋にキャデラックで行って、ハイライトをピュッと買えるくらいの男になりたいです」。
でも、いま考えてみると、インタビュアーの人、キョト~ンって顔してたね(笑い)。「何こいつ、ジョーク?」って思ったんじゃないの。こっちは「あれ、オレ変なこと言ったかな」って感じよ。
僕は別にエエ格好したわけじゃない。たった10メートル先にキャデラックで行って「ハイライトちょうだい、おばちゃん!」って言えるところまで行きたいっていうのは、今じゃピンと来ない人もいると思うけど、50年前は「分かるよ~ッ」て人もいた時代。
要はテッペンまで行きたいってことの、精いっぱいの表現だった。