全日本空輸は24日、国内線の予約や搭乗券購入、搭乗手続きなどがスマートフォンアプリで完結できるようになったため、全国51空港のカウンターでのチェックイン手続きを来年4月に原則廃止すると発表した。
各空港にある計437台の自動チェックイン機も順次撤去する。アプリが使えない人などは引き続き対面での手続きもできる。
新型コロナウイルス禍に対応して非接触サービスを拡充する狙いがある。コロナ禍の影響で業績が悪化しているため、人件費や設備投資の圧縮にもつなげる。
全日空の井上慎一社長は東京都内で記者会見し、「スマホがスムーズに(予約から搭乗まで)案内してくれる」とアプリをアピール。アプリの利用比率は現在約5割だが、2026年ごろまでに9割に引き上げる方針だ。
利用者はアプリで電子搭乗券を発行すると、空港カウンターや自動チェックイン機を経由せずに保安検査場を通過し、飛行機に搭乗できる。アプリ利用者は機内のWi-Fiを使って雑誌・新聞を閲覧できる。
アプリには今後、悪天候やトラブルによる欠航や遅延、出発時刻や搭乗口の変更といった情報を知らせる機能も付ける。
一方、日本航空は昨春から感染対策で画面に触れなくても操作できるように自動チェックイン機を順次改造しており、運用を続けるという。(共同)