「違法たばこ」拡散に警戒、「ドミニクス」の密輸が国内各地で相次ぎ発覚
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違法薬物に指定された成分を含む紙たばこ状の「ドミニクス」の密輸が増えている。
ベトナム人が母国から持ち込み、会員制交流サイト（SNS）などを通じて日本国内の同胞に売りさばくケースが多いとみられる。捜査当局は「日本で本格的に広がる前に流通を阻止する必要がある」と警戒を強めている。
昨年4月、成田空港。ベトナムから届いた郵便物の中のインスタントラーメンの箱から600本のドミニクスが見つかった。
東海北陸厚生局麻薬取締部（名古屋市）は医薬品医療機器法違反の疑いで、密輸に関わったとされるベトナム国籍の男（34）を逮捕した。
捜査関係者によると、男は「収入が減り、販売して利益を得たかった」などと供述。ドミニクスの入手先も客も、SNS上で見つけていたとみられる。 ドミニクスの密輸は国内各地で相次いで発覚している。
山口県警は2021年10月、300本をベトナムから輸入した疑いで、ベトナム国籍の20代男を逮捕。門司税関福岡外郵出張所（福岡市）でも、輸入検査で300本が見つかった。
財務省関税局によると、21年に空港など水際で摘発された密輸事案のうち、違法薬物の摘発は302件で前年とほぼ同数。
一方、明確なデータはないものの「ドミニクスが占める割合は目立って増えている」（担当者）という。
見た目はたばこに似ているが、他の違法薬物と同様の健康被害をもたらすとされるドミニクス。日本国内で「麻薬」に分類された成分を含むものもある。
捜査関係者は「いったん国内でまん延すれば、規制を強めても成分を変えた類似品が出回る恐れがある」と危機感を募らせている。
（共同） ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
