違法薬物に指定された成分を含む紙たばこ状の「ドミニクス」の密輸が増えている。
ベトナム人が母国から持ち込み、会員制交流サイト(SNS)などを通じて日本国内の同胞に売りさばくケースが多いとみられる。捜査当局は「日本で本格的に広がる前に流通を阻止する必要がある」と警戒を強めている。
昨年4月、成田空港。ベトナムから届いた郵便物の中のインスタントラーメンの箱から600本のドミニクスが見つかった。
東海北陸厚生局麻薬取締部(名古屋市)は医薬品医療機器法違反の疑いで、密輸に関わったとされるベトナム国籍の男(34)を逮捕した。
捜査関係者によると、男は「収入が減り、販売して利益を得たかった」などと供述。ドミニクスの入手先も客も、SNS上で見つけていたとみられる。