>>329
日本のターミナル、特に私鉄ではなくJR(旧国鉄)のターミナルが、欧米をはじめとした外国より見た目は貧弱に見えるのは、外国は頭端式ホームが主流なのに対し、日本は通り抜け式(通過式)ホームが主流だからという理由もありそう。

日本のターミナルには頭端式ホームや大掛かりなドーム屋根を導入させず、通り抜け式ホームや簡易屋根(豪雪地帯などを除く)の導入を勧めたのは、100年か150年前に日本政府が鉄道発展のために招いたドイツの鉄道技術者2人。
当時のドイツは欧州では鉄道後発国(鉄道新興国)で、すでに欠点が目立ち始めた鉄道先進国の、大規模な頭端式ターミナルの効率の悪さ、豪華なドーム屋根の建設費維持費補修費の高さをよく研究し、当時、最先端の鉄道システムとして建設中の自国ベルリンの鉄道システムを日本へ持ち込み勧めたという話。

頭端式ホームは、その大半が車庫の代わりにしか使われていないのが現実。しかも配線(番線)が増えるほどターミナル駅の付近で線路同士の平面交差も増え交差支障が生じるため、頻発する列車の定時発着に支障をきたしやすい。
また彼らドイツの技術者は、寒冷や多雨(ロンドンなど)の欧州とは異なり温暖な日本の気候なら、ドーム屋根は必要なく簡易屋根で十分であると判断したようだ。

山手線の環状路線化、並行路線同士の同一ホームでの対面乗り換え、そのための線路交差部の立体交差化、上野東京ラインの直通ルート、総武快速横須賀線の直通ルートほか、関東通勤圏の様々な鉄道インフラは当時のドイツ技術者が提案したものが多いらしい。
用地買収が困難、耐震補強が必須、地盤が軟弱で地下水脈だらけのため高額になりがちな建設費と用地買収費にもめげず、国鉄JRは100年か150年かけて、上野東京ラインを何とか実現したということ。