日本の要求・甲案乙案をアメリカが受け入れなければ直ちに
開戦するつもりで予め開戦日時を決定していて、艦隊を真珠
湾に向かわせていた。ハルノートは全く関係ない。

■1941年11月15日、第69回大本営政府連絡会議
『対米英蘭蒋戦争終末促進に関する腹案』を決定。

・帝国は迅速なる武力戦を遂行し東亜及び西南太平洋に於け
る米英蘭の根拠を覆滅し戦略上優位の態勢を確立すると共に
重要資源地域竝主要交通線を確保して長期自給自足の態勢を
整う凡有(はんゆう)手段を尽して適時米海軍主力を誘致し
之を撃滅するに勉む

東郷茂徳「もう半年余り忍び難きを忍び、今年まで忍耐して
きた。これは平和観念に出発するのであるが、忍耐にも限度
あり。米がこれ以上帝国の要求を無視することは米側におい
て十分猛省するよう、又今日の事態は一日も看過できない旨
を米に申し入れられ度し」「野村ーハル会談においてハルは
『本交渉は予備会談なり』と主張があったので、そんなこと
はいかないと野村に訓令し、グルー駐日アメリカ大使にも『
あまり長引かせると機を失することある。早く返事せよ』と
催促した。」

大本営陸軍部『機密戦争日誌』
「来栖の飛行機墜落を祈る者あり」「乙案成立を恐る」
「援蒋停止の要求により日米交渉は決裂すべきこと最早疑い
なし」「(ハル国務長官が)乙案に難色を示す。交渉愈々(
いよいよ)決裂すべし芽出度々々々(めでたしめでたし)」