寿司は自由の象徴?

モスクワ郊外の鮮魚市場を訪れた。二百種を超す魚介類を扱い、
入荷日にはレストラン経営者や業者ら約二百人が仕入れに来て、
鮮魚を中心に約二十トンが売れるという。

場内には、生きたオマールエビ、カニ、チョウザメなどがガラス製の水槽にいっぱい。

案内役のイリアソワ業務部長(32)によると、ソ連時代のモスクワでは、
生の魚介類を食べる習慣がなかった。

しかし、今では一般市民も食料品店で刺し身など買えるようになり、
肉中心だったモスクワっ子の食生活が大きく変わった。
また、市内のレストランは約三千店と、ニューヨークやパリに比べ、
まだ少ないため、鮮魚の需要は今後も伸びるはず、という。

旧知の友人は「こんなに多くのモスクワっ子が寿司(すし)や刺し身を食べるようになったのは、
自由に使えるカネが増えたから。
今ではロシア人女性秘書でも月収二千ドルはザラですからね」と話した。

http://www.tokyo-np.co.jp/toku/world/20050616w4.htm