■トコジラミとは?

トコジラミ、まずはどんなものなのでしょうか。

大きさは5ミリから8ミリほどの害虫です。
ベッドや家具の隙間などに潜み、血を吸われると激しい痛みやかゆみが出る、やっかいな存在です。

有害生物に詳しい、県のペストコントロール協会の服部正規さんにお話を聞きました。

国内では戦後に薬剤で死滅したそうですが、2000年頃にアメリカで再発し、2009年頃から日本でも発生が確認されるようになりました。

国内での相談件数も2009年度で130件が、2022年度で683件と増加しています。

なぜ、いま、世界で問題になっているのでしょうか。

服部さんは、コロナの感染が落ち着き、海外との渡航機会が増えてきたからではないかと見解を示しています。

実際に、フランスや韓国で発生が確認されています。

フランスは来年夏にパリ五輪もあり、心配な状況です。

さらに、トコジラミはこんな特徴があります。

■6か月放置すると10万匹の繁殖力 蔓延の可能性は…

山形県ペストコントロール協会・服部正規さん「6か月放置すると10万匹のトコジラミが増える」

では、県内で蔓延する可能性は、どうなのでしょうか。

山形県ペストコントロール協会・服部正規さん「海外からの旅行客が増えると山形に持ち込む可能性は増える。宿泊施設での対応が一番大切」

服部さんによりますと、海外からの渡航客が国内に持ち込む、あるいは国内の旅行客が持ち帰ってしまうことが一番のリスクだということです。

具体的には、衣類、バッグ、トランクなどにトコジラミがくっついて、国内に持ち込んでしまうことがあるということです。

宿泊施設の対応が大事という話もありましたが、服部さんが挙げたのが、トコジラミがどこに潜伏しているかを知っておくことが重要だということです。