木下恵介に勝てない山田洋次の会話
      ▼  
木下「寅さんって全然面白くないね」
山田「脚本もほとんど共同脚本ですから私のせいじゃない」
木下「そりゃだめだろ、山田太一と共同で書いてるけど、評判いいもん私は」
山田「まあ、渥美清で持ってるようなもんですからw」
木下「渥美清ももう寅さんやめたいんじゃないの? がんだって噂でしょ」
山田「えっ、まぁ・・・」
木下「私はね、引退した女優ですらカンバックさせるぐらいの力はありますよ。」
山田「私はもう死んだ俳優を生き返らせておかえり寅さんとか作りましたが何か?」
木下「本当、渥美清が生前言ってたけど、インテリは諦めねえよなって」
山田「…へーそんなふうに?」
木下「わかりますか?
   諦めるっていうのはちゃんと渥美の意見を聞くってことだと思うけどねえ。
   肝臓がんになって本当辛そうだった。見ましたよNHKのやつ」
 
────顔面蒼白になった山田洋次はいそいそと退散。─────
 
木下「それでさあ、山田洋次は帰っちゃったんだよ」
山田「先生知ってます?学校2という映画で糞便を大写しにしたっての」
木下「ありゃあひどいね」
山田「で、いまだに吉永小百合なんて使ってやがるわけ」
木下「成長してねえなぁ。」

食後、二人で二十四の瞳を監督と二人で観た。心なしかいつもよりも感動したのは
やはりそこには愛があると確認できたからかもしれない。この監督を好きになった良かった。