加熱式たばこと紙巻きたばこを併用する喫煙者は、たばこを吸わない人に比べて新型コロナウイルスの感染リスクが4.66倍との分析結果を、
大阪公立大の浅井一久准教授(呼吸器内科学)らのチームが2日、英科学誌に発表した。
加熱式だけの喫煙者も1.65倍だった。チームは加熱式たばことコロナに着目した調査は初めてとしている。
紙巻きだけの喫煙者は1.12倍で、チームはたばこを吸わない人との間で統計的に有意な差は確認されなかったとしている。
感染後、酸素吸入が必要となるリスクは併用者で4.15倍、紙巻きだけで3.17倍、加熱式だけで1.90倍だった。
加熱式は周囲に漂うにおいが紙巻きより少ないことなどから、吸う場所に応じて使い分けている喫煙者もいる。
加熱式の喫煙者で感染リスクが高まる詳しいメカニズムなどは分かっていない。
併用者で最もリスクが高くなった結果について、浅井准教授は「加熱式だけの人よりたばこを吸う量が多いのかもしれない」と推測した。
昨年2月、約3万人を対象に調査を実施。約24%が喫煙者で、このうち約21%が加熱式だけ、約30%が加熱式と紙巻きを併用していた。
喫煙歴や感染の有無、症状を尋ね、結果を分析した。(共同)