60~70代の男性に対し、「大学の奨学金やカードローンを返したい」などとウソを言い、男性たちから巨額の金銭を受け取っていた容疑が持たれている。

 犯行当時27歳だった西村被告は、出会い系サイトで知り合った高齢男性と会い、好意をほのめかして、性的な関係をちらつかせることもあったという。1人で約5700万円をだまし取られていた被害者もいた。捜査関係者によると、被害者は関西から関東にまで及び、関東在住の被害者はわざわざ西村被告に会うために大阪まで出向いてきたこともあったとのことだ。

 西村被告は公立大学の医学部看護学科を卒業後、大学附属病院勤務を経て大手企業の保健師として働いていた。

「西村被告と指南役の吉田被告は“男女の関係”ではなく、吉田が西村の大学生時代のバイト先の上司だった。数年前にそれぞれ引っ越してきて、2人の自宅は徒歩5分と離れていない距離だった」(捜査関係者)

 2人の狙いは、高齢男性の「退職金」だった。捜査関係者が続ける。

「西村被告が知り合った高齢男性と直接会ってからは、相手に看護師免許を見せ『借金を返済しないと復職できない』などと同情を誘っていた。ある程度の金額を受け取ると、次は『看護師時代のローンがある』、さらに『弟が大学に進学するのに、私が奨学金を返さないと弟が奨学金を借りることができない』と、重ねて金銭を要求していた」
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