日本糖尿病協会は7日、「糖尿病」という名称の変更を検討する方針を明らかにした。患者の大半が不快感を抱いていることなどを踏まえたもので、今後1、2年のうちに新たな病名を提案したい考えだ。
日本糖尿病学会とも連携し、具体的な検討を進める。
都内で同日開いたセミナーで説明した。患者を対象としたインターネットによるアンケート調査(2021年11月8日~22年9月30日実施)によると、回答者1087人の9割が病名に何らかの抵抗感・不快感を持ち、変更を希望する人が8割に上った。
「尿」という言葉が持つ負のイメージへの懸念が多かったという。
同協会の清野裕理事長はセミナーの冒頭、「糖尿病に対する誤った認識が偏見を助長し、差別を生んでいる」と指摘。
具体例として「生命保険や住宅ローンに加入できない」「就職が不利になった」「怠け者のような目で見られる」などを挙げた上で、医療従事者やメディアが事態改善に力を注ぐ必要性を強調した。
同協会は糖尿病に対する偏見を払拭(ふっしょく)するため、関連する医療用語の見直しに着手している。
「糖尿病患者」を「糖尿病のある人」、「血糖コントロール」を「血糖マネジメント」に変えたり、「療養指導」などの語句の使用を取りやめたりすることに取り組むとしている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f47757559bb3abe8ecb5204f79ca9f767f92faf6