現在22歳の工藤さんは、「モーニング娘。」を18歳で卒業。大きな理由の一つが「女優になりたい」という思いだった。

「舞台を経験させていただいたとき、映像作品で脚本を書かれている方が『一緒にやりたい』と言ってくださったことがあって。
千秋楽の日に『あなたが主演で、映画でもドラマでもなんでもいいから、その脚本が書きたい』と長文の手紙をもらったんです。
そこで『私は本当に女優になろう』と決めました。『この範疇(はんちゅう)から出るしかないな』とそのときに腹をくくりました」と転身の理由を明かす。

4年半近くがたった今、女優としての成長の実感は? 
「連続ドラマでヒロインをやらせていただける、ということがまずうれしい。4年半前は想像がつかなかったですね」と笑顔を見せる。
だが、一人で活動するようになってからは「ちゃんとしなきゃ」という意識が強くあり、「常に力が入っている状態が続いていた」という。

「映画やドラマに出演させていただく機会がすごく増えて、先輩たちの中でもまれる機会が増えて、経験値の差とか埋まらないものに悩むことも苦しむこともあって……
でも、そう思えるだけでもだいぶ成長したのかなって、今はポジティブにとらえています」と工藤さん。今では少しずつ肩の力が抜け、自分の感情を信じられるようになった。

「以前は台本に書いてあるものをきっちりやることが私の中で『ちゃんとしている』ことだったんですけど、そうじゃないんだ、
自分の中から出てくる何かを大事にしていいということが分かって。それが一番の成長かな」と変化があったことを明かした。

今作でのせりか役という挑戦も、背景には自身についてまわる過去のイメージから脱したい思いがあった。
「『やらないでしょ、どうせ』と思われているのかな、と。例えばセンシティブなシーンとか難しい役、繊細な役はやらないと思われているんじゃないか、と。
それじゃ役者の道に進んだ意味がないと思ったので、やろうと思ったところはありました」と工藤さん。
「実はかなり負けず嫌い?」と聞いてみると、「はい、めちゃめちゃそうです!」と満面の笑みで即答した。
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