教員不足深刻、免許あっても教えていない「潜在教員」活用へ…文部科学省
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文部科学省は、深刻となっている教員不足の解消に向け、教員免許を持ちながら学校で教えていない人材の活用に乗り出す。今年度中に最新の学校教育や子供への接し方などを学べるオンラインの研修プログラムを開発する。即戦力として教壇に立てるよう支援し、潜在的な教員の掘り起こしを目指す。

文科省によると、公立小中高校などで欠員が生じる「教員不足」は2021年度、2558人に上る。大学教授らによる別の調査では今春の始業式時点で小学校の21%、中学校の25%で教員が不足していた。教頭が学級担任を務めたり、授業の行えない教科が生じたりするなどの影響が出ている。

近年、若い世代の割合が増えるとともに、産休・育休の取得者も増加し、代わりとなる臨時教員の需要が高まっている。さらに、採用倍率低迷で正規教員になりやすくなり、臨時教員のなり手が減っている現状もある。

 不足解消のため、文科省は、教員免許を持ちながら、教員にならず就職したり、子育てを機に学校を離れたりした「潜在的な教員」に目をつける。こうした人は、数百万人いるとされ、教育への関心も高いとみられる。

 研修プログラムは任意で無料。文科省は近く国公私立大学などから募集する。