https://news.yahoo.co.jp/articles/8a7de914311bdf8a661e6a2bafc2629d36ab68dc
東京都による尖閣諸島(沖縄県石垣市)の購入計画を石原慎太郎・元知事が表明してから、17日で10年となる。
都は購入資金として15億円近い寄付金を集めたが、国が地権者からの買い取りを決断し、半年後に国有化。14億円超が今も宙に浮いている。
「東京が尖閣諸島を守る」。石原氏が電撃表明したのは、米ワシントンに出張中の2012年4月16日(日本時間17日)のことだった。
領有権を主張する中国の挑発が続く一方、対策に及び腰だった民主党政権(当時)の対応に不信感を募らせた末の行動だった。
当時の猪瀬直樹・副知事(75)は「実務の話を詰めないまま、石原さんがぶち上げた」と振り返る。知事の留守を預かる都庁でテレビのマイクを向けられ、「寄付を募れば(都の)予算(支出)を抑えられる」と答えた。
寄付は4月末から受け付けを始め、9月には洋上からの環境調査などを実施。慌てた国は地権者と20億5000万円での売買契約をまとめ、尖閣は同月に国有化された。