二次側デルタ結線において、3次高調波が一次側に漏出する現象の簡単(ギャグです)な説明です。

Δ結線の各頂点をa,b,c,とします。
ここで頂点aを2つに分け、a1,a2とします。(a1,a2),b,c になります。
a2-b 間には  V、
b-c 間にはα^2V,
c-a1間には αV, の三相交流を印加します。
a2-a1間に生じる電圧は上記を全部加算して、
a2-a1間には、(1+α^2+α)V=0V=0[V]の電圧がかかります。
従ってa2とa1をつなげても何も問題は起きません。電流は流れません。

ここで3次高調波の場合を考えます。3次高調波をvとします。すると、
a2-b 間には v、
b-c 間には v,
c-a1間には v, の交流電圧がかかります。←証明略
a2-a1間に生じる電圧は上記を全部加算して、
a2-a1間には、(1+1+1)v=3vの電圧が発生します。←ここ重要
ここでa2とa1をつなげると、3v の電圧を短絡するので大きな電流が流れます。
これが3次高調波がΔ結線内を還流するという現象です。

デルタの各相に大きな3次高調波が流れますから、アンペアターンキャンセルですか、
それにより一次側にも大きな3次高調波が流れます。

以上簡単な説明終わり。←簡単だったでしょう。