>>21
>戒律を守りたくないなら何で僧侶になるのか?

ここがまず違うんだな。守りたくないんではなく、現実問題として守れないの。
例えばよく引き合いに出されるタイやスリランカみたいな国は、国が僧侶としての資格を
保証し、保護してるから、ああ言う生活が出来るわけよ。逆に言えば、だから破戒したら
警察が出張る。中国や韓国も同じ。
それに対して日本仏教は明治以降、国からは何の保護もない。「出家者」であることを
許さない仕組みになってしまった。出家していようが何だろうが税金は取り立てられるし、
国民年金だって払わされる。身分証明書がなければ不審者浮浪者扱いだ。

更に言うと、そもそも大乗仏教におけるパラダイム転換として、必ずしも出家者>>>在家
ではなくなったことも関係してる。覚りにおいて出家者を圧倒する維摩居士という存在が
ある以上、出家者が守るべき戒律とは何なのか、という話になる。
また、「まず救うべきは自分ではなく、他人である」という菩薩行を中心に置く大乗と
個人の覚りを目的とした上座部式の「戒律」は、論理的に何の関係もない。
日本仏教が戒律ゆるゆるなのは、こういう背景があるからなんだよ。