>>73
法を越えない限りでできるだけ分かりやすく説明してみますね。
護摩には細かく分けると「息災」 「増益」 「敬愛」 「降伏」 「鈎召」 の5種(別の説ではこれに「延命」を加える)があり、それによって炉の形、護摩木の木の種類から、もちろん御真言まで細かく決まっています。
さてそれでは、この5つをザッと眺めてみて「先祖供養」はどのカテゴリーに当てはまるか、わかりますか?
…実はあてはまるカテゴリーがないんです。全て「この世」でのことを対象としているでしょう?
俗にいう「亡者護摩」つまり死者に対する滅罪護摩は、実は広澤方のある流派に断片的に伝わってはいたのですが、論争の末、やはり根拠が見いだしえない…と。
近年になって、これを『光明真言滅罪護摩』として次第を発表した方もいらっしゃいますが、結局、根本のところの説明ができていないので相当な批判を浴びましたね。
これが現状です。きちんと密教を基礎から勉強している行者さんなら、決して「亡者護摩」はしません。