ご存知の方も多いと思いますが、人造砥石の製法には主に3種類あって、それぞれに特徴があります。
同じ番手でも、違う製法の砥石で研ぎ比べすると違いが出て面白いですよ。

・ビトリファイド製法
 いわゆるセラミック砥石で、高温で焼き固めて作ります。5分~10分水に漬けて使用するタイプ。気孔が多く最も固く研磨力があり、荒砥で多く使われています。高い番手でも#3000程度まで。

・レジノイド(ベークライト)製法
 樹脂系と呼ばれ、研磨剤にエポキシ・フェノール・ポリアミド等の熱で固まる樹脂を混ぜて焼いたものです。樹脂なので弾力があり、最も柔らかい研ぎ味で研磨力は低く、仕上げ砥石に多く使われます。

・マグネシア(セメント)製法
 研磨剤にセメント系の硬化剤を混ぜて自然乾燥させたものです。ビトリファイド製法に次ぐ研磨力を持ち、荒砥~仕上砥まで幅広く使われます。経年による劣化があり、水に漬けっぱなしにしておくとボロボロと溶けていくので要注意。