>>12
とってもいいところに目をつけたね、キミ。
ドイツは日本の鉄道発展のための先生だったから、東西ドイツ統一を経て、やっと自国でもその理想が実現できたんだと思うよ。

今から100年前か150年前に、日本政府は鉄道近代化のためにドイツから鉄道技術者2名を招いた。
当時ドイツは欧州では鉄道新興国で、鉄道先進国で主流の頭端式ターミナルは致命的欠陥がいくつも浮き彫りになっていた。
その周辺諸国の苦い教訓を活かして建設されていたベルリンの最新鋭の鉄道網を参考にしながら、日本向けへ改良を加えて指導したとされている。

・方面別に複数の頭端式ターミナルを設置し、ターミナル同士は路面電車や地下鉄でつなぐ交通網は、
乗り換えや折り返し作業(清掃、運転台移動、機関車付け替えほか)などで、乗客や鉄道事業者に不便を強いることになる。
・多くの配線やプラットホームは車庫として使われる時間が大半で、運用上きわめて効率が悪い。
・平面交差だらけになるので、定時運行や運行本数増発の障害になりやすい。

ドイツの鉄道技術者は日本に対し、多くの欠陥が露呈してきた旧来の頭端式ターミナルではなく、効率のよい運用が可能な通り抜け式ターミナルを強く勧めた。
また、日本の気候を考慮すると、建設費やメンテナンス費がかさむ欧州式ドーム屋根も不要で、プラットホームごとの簡易的な屋根で十分だと指導した。

ちなみに、環状運転されていなかった山手線の環状化や、総武線と横須賀線との直通運転、東北線高崎線と東海道線との直通運転も、当時のドイツの技術者からの提案だそうだ。
日本は100〜150年かけて、その理想を実現したことになる。