0023忠犬ハチ公の孫、仙台で「すき焼き」にされた?
2022/05/05(木) 04:46:48.59「あわれ」本紙データベースを検索すると、終戦から3年余り後の1948年12月9日付朝刊に「あわれスキ燒(焼)に 忠犬ハチ公の孫殺さる」との見出しで、事件記事として掲載されていた。
記事によると、この犬は「大柄な赤毛の秋田犬」で名前は「鉄」。男が鉄を盗んで仲間と共にすき焼きにして食べ、仙台南署に占有離脱物横領罪で摘発されたと報じている。
記事には鉄が「仙台市田町」で飼育されていたとある。現在の青葉区五橋2丁目に当たる。当時を知る人がいないか、地区を訪ねて回った。
食糧難の時代
当時10代前半で長年当地で暮らす不動産業の80代男性は「ハチ公の孫がいたことは知らないが、『赤毛の犬はうまい』という話は聞いたことがある」と教えてくれた。
男性によると、当時は食べ物に事欠き、住民は近くの広瀬川でコイやアユ、オイカワなどを釣ったり、畑で芋を栽培したりして食料を確保。畑の作物がよく盗まれていたという。男性の証言からは、戦後の食糧難で犬を食べる人もいた中で、赤毛の鉄が狙われた可能性が浮かび上がる。