墓地の中に立っている
墓の前に立っている
あのひとはだあれ?
そこはわたくしの墓
今迄誰も訪れた事はない
あなたはだあれ?
背後から話し掛けると
くらりと首が回転し
あたしはあなたよ
わたくしと全く同じ貌で少女は言った
ではあなたはわたくしなのね
確認するよう反復するとこくんと頷いた
ずいぶん小さいのね
背丈ならそう変わりないわ
年齢のことよ
仕方ないでしょう
わたくしがこの墓に入ったのは
あなたの産まれる前なんだもの
そうね
嫌な思いをした?
したわ
そう
後は言葉が継げなかった
ただ申し訳なかった