私見だが、小前の作品は「ロマンが無い」の一言に尽きると思う。
柴栄が陰険で猜疑心の強い人間に描かれてるのがなぁ。
確かに「宋史」とかには、側近を殺しまくってたと書かれてはいるよ?
でも、前王朝の皇帝に毒性のある評価を下すのは、史書のならいな訳で。
その辺で立ち止まって、「この逸話ホントかね?」程度の考察くらいは
して欲しかった…。
「英主の器を持つ同格の英雄が、味方として、また友として並び立つ」
「それは長い中国の歴史上でも希有の事態であった」
くらいのアジテーションがあったっていいじゃない。
まあ、それも個性と言ってしまえばそこまでだけどねw

しかし田中の蘭陵王、斛律光が単なる引き立て役で終わりそうなヨカーン。
北周の面々、特に皇族の宇文憲が一体どんな書かれ方をされるのか…。
正直、蘭陵王よりか宇文憲の方が、名将と呼ばれるだけの働きを
してるような気がする。
何か文句ばっかりだけど、それでも期待はしてるんだ。本当に。