小説十八史略を読んで中国史にハマった奴→
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陳先生は史記に信頼を置いているけど、宮城谷昌光の「史記の風景」
には史記は杜撰だと書いてあった。本当のところはどうなんだろう? >>114
まあ歴史書なんて洋の東西を問わず、書き手の主観、書き手の都合、
書き手が元にした史料の不完全性などから、それ一つを絶対視するのは危険すぎるからな
だからこそ歴史学者は、発掘史料を参考にしたり、複数の史料を比較したりしているんだ >>118
史記の記述そのままでは六国史が完成しない・らしい
国ごとに一年の数え方 (暦) が違う
一人の王を辻褄あわせのために二人に分けた ? (秦の昭王・斉のビン王)
と考えると
少しは整合性が増す・・・らしい ? 小説十八史略、編集されたものが、
中国でも翻訳出版されているらしいな。
陳先生すごい。 近所の図書館に、中国語版の『諸葛孔明』ハードカバーがあったな。 小説十八史略はミリオンセラーらしいね。
長期的に、文庫本とかも結構売れているんだろう。 >>123
唐代について書いた部分が抜き出されて中国で出版されているらしい。
隋崩壊から、群雄割拠を経て唐による統一、玄武門の変へと続く部分は、
自分も一番好きな部分だ。 是非小説十八史略の続きを書いてもらいたい。
白蓮教の乱までは読みたい。 >>128
陳先生、朱元璋が嫌いだから多分無理かと思われ
元朝もフビライ以降は権臣の跋扈と皇帝の廃立・擁立の繰り返しで
物語的にも面白くならない。 倭寇ものとか、明代の小説はそこそこ書いている印象。
でもやっぱり反明的かな、内容が。 そうかな
明朝は嫌いだけど、明という時代に生きた人は嫌いじゃないと見るな俺は
中国の歴史でも「朱元璋が目指した男性的なからりとした社会は民間に受け継がれた」と言ってるし
体制に対する無常観は陳作品に共通だし、それをもって嫌いとは言えないかと 「中国の歴史」では統一までの「朱元璋ここにあり」は生き生きと描かれてたな。
まるで「統一直後に死んでれば・・・」とでも言いたげなぐらいにw >明という時代はともかく明朝は嫌い。
倭寇側を題材にした小説は内容的には反明的にならざるをえないからな。
逆に明朝の体制側に焦点をおいた歴史長編は無いし。
そういった題材選びに陳氏の好みが出ている感じだね。 高啓を主人公にした元末明初の小説を書いてほしいと思ったが
中国の歴史5巻が既にそんな状態だったのに気付いた。 陳先生には是非とも「中国の歴史 現代編」を完成させて欲しい
色々な方面から圧力がかかって中断したっきりだからね >>137
文庫全二巻ってことは完成はあきらめたんだろうな
いっしょに買った「山河太平記」読んでるけど、
陳先生日本史もかなり詳しいね 9条は改憲してはならない。日本の為にならない。
日本人ではない朝鮮総連や民団でさえ、日本を心配して改憲への反対運動を行ってくれている。
私は日本人だが、「改憲すべき」などという者は、日本人として彼らに恥ずかしいと思います。
Q.中国から身を守る為、戦争に対する抑止力が必要では?
A.前提から間違っています。そもそも、中国は日本に派兵しようと思えばいつでもできました。
なぜなら、日本には9条があるため、空母や長距離ミサイル等「他国を攻撃する手段」がない。
つまり日本に戦争を仕掛けても、本国の、命令をだした幹部の命は絶対に安全なのです。
「安心して戦争を仕掛けられる国」を、中国は、今まで攻めずにいてくれたのです。
Q.それは日米安保によるものでは? そして、その日米安保も絶対ではないのでは?
A.中国の良心を信じられないのはなぜですか? そして、日米安保は絶対です。
知り合いの韓国人の評論家も「絶対だ」と言っていますし、私も同じ考えです。
更に、9条が消えても米国の戦争に協力する義務は発生しませんが、米国が被害者の場合は別です。
米国は日本を守る為に戦っても、(9条があれば)日本は米国を守る為に戦う必要がないのです。
Q.9条が本当に「平和」憲法なら、世界中で(日本以外に)1国も持とうとしないのはなぜか?
A.これは、日本以外のすべての国が誤っているとも言えます。
「敵国に攻撃が届く国は攻められづらい」というのは、誤った負の考え方です。
(もっとも韓国や中国の軍に関しては、日本の右傾化阻止の為でもあるので例外ですが)
更に日本の場合、隣国が韓国・中国・ロシアと、GDP上位の安定した信頼できる国ばかりです。
Q.「9条改憲派」は「戦争反対派」。侵略者に戦争を挑発する、戦争憲法(9条)を撤廃したいのです。
A.それは、貧しい考え方ではないでしょうか?
中国や北朝鮮を信じる「強さ」があれば、そんな考えにはならないはずです。
日本が信じれば、彼らも信じるでしょう。そして、真に美しい関係が始まるのです。 >>141
ウマル・ハイヤームの『ルバイヤート』を学生時代から愛読していて
邦訳出版もしている。
ちなみにこれの進化形が『桃源郷』
耶律大石からハサン・サッバーフ、ザンギーと当時の有名人総出演の
豪華な内容の小説。 >>143
司馬遼太郎と同級生だからね(大学でだけど 桃花源は、そのあたりの素養を披露した感じだったな。 学生の頃、これ読んで三国志以外の中国史を知った。
で、李世民が一番好きになった。 たしかにいいよな李世民。
兄貴殺した瞬間、昔を思い出して呆然自失するところとか。 その描写が良すぎて、李世民マンセーを見る度に李世民アンチになってしまう
自分を悪だと自覚してる為政者はまだ美しいものだが 李世民といえば、名君を演じた偽善者とかいうことを言っている人がいる。
しかし、破綻していった者の多い中、多少の失敗はあれどよくやったと言える。
その点、どの名君にも決してひけはとらないと思うのだが、アンチな人はそこを衝いてくる。 >153
陳氏は李世民に高い評価を与えてはいるけど
個人的な好みでいえば好きな人物では無いと思うなぁ。 >>157
でも曹一族は好きだよね。曹操はともかく曹丕はかなり陰険な感じが・・・ 陳先生の十八史略で玄武門の変で太宗が兄を殺すとき
昔川に落ちて溺れかけたところを兄が救ってくれたシーンを思い出す太宗
あの場面は十八史略でも1,2位を争う名シーンと思う
そう書くぐらいだから太宗のこともそれなりに好きだったんじゃないかと思った 好きでもないけど決して凡人には描かない
陳氏の曹丕には研ぎ澄まされた刃のような凄味を感じる
(この点、エライよな。自分が嫌いだからってトコトンこき下ろす作家も少なくないもん)
しかし残夢では随分と人間的になった。きっと書いてる内に憎めなくなったんだと思う >>159
中国でも、唐代に関する部分は特に評価高いらしいけど、
そういう部分が評価されているのかも知れないね。 陳御大の中じゃ、唐の評価はそれほど高くないと思う
武則天の人材登用を(武則天本人はともかくとして)高く評価して
さらに異民族武将登用の裏事情や宦官に政権握られた事実から貴族政治の脆さ、引いては大唐帝国という虚像に警鐘をならしてるんじゃないかと 陳先生は常に批判精神をもっていて、ちゃんと部分肯定も部分否定もできるんだと思う。
厨にありがちな、全否定全肯定には走らない客観性を持っていると思うよ。
>>唐帝国という虚像に警鐘をならしてるんじゃないかと
それはあの田中芳樹も言ってたな、そういえば…
>>167
小説十八史略以外読んだ事ない人が多いんだろ。 >>167
こっちのスレの方が先に立って、事実上の陳先生スレとして機能してきたからね。
小説十八史略読んだ後にチンギスハーンの一族読むのが
正しい陳作品の楽しみ方。 私は中学、高校の時の「阿片戦争」「太平天国」からですな。林則徐が巨人に思えた。
同時に当時の清朝役人のショボさにも笑った。『岳州(武漢に近い)が陥ちるとこの国全体が危い』のに、『よくもこれだけ能無しばかりを集めた、と感心するくらい岳州の役人は無能ばかりだ。』
個人では優秀なのに集団になるとダメになるのはどこの国、どこの時代も同じになってきたのかなあ。
因みに当時の軍官は『兵隊の半分が阿片を飲んでいる』『司令はまぎれもない腰抜けだな。』 自分は阿片戦争〜太平天国は、陳氏作品の中では最後の方に読んだ。 小説十八史略って累計でどれくらい売れているんだろう。
古本屋とかでもよく見かけるけど。 今、秘本三国志読み返してるんだけど
自身の死をもって遼西烏恒を救おうとしたロウヨウの死骸に
「わかったよ・・・・・・わかったよ・・・・・・」と
語りかける曹操がすごくいいと思った。 河南の穎川から福建の泉州へ、そして台湾へと移り住んだ一族らしいね。
中国史といえば役人の汚職が有名である。ではなぜ中国の役人は汚職をするの
か『儒教が原因だ』とか『中国民族に公徳心がないからだ』とか言われていた
だがわたしは19世紀に皇帝の家庭教師をつとめたイギリス人レオナルド・F
・ジョンストンは誰も指摘しなかった原因を挙げた。わたしはその指摘を読ん
で『あっ』と思った。それは『算数』だった。どういうことかと言うと中国の
役人は科挙によって選ばれる。そして科挙の試験は古典一点張りである。その
ため科挙に受かるような者は幼少より一日中古典の勉強ばかりしてる。よって
『算数』の能力がない。掛け算や割り算はできないし足し算や引き算でも簡単
なものしかできない。それが必要だとも思わない。それで役人になる。しかし
役人の仕事は『算数』の連続だ。洪水が起きた時何万個の土嚢が必要か?その
土嚢はひとつ作るのにどれだけの時間と人手がいるのか?その土嚢を積むのに
かかる人手と費用は?よって洪水の修復に掛かる費用と時間は?その他戦争,
内乱鎮圧,宮殿建設,万里の長城の修復など算数の連続だ。ではそれが出来な
い役人たちはどうしたのか?ポケットマネーで秘書を雇い仕事をさせたのだ。
これらの役人は実際に仕事をしている秘書の不正を見抜くことが出来ない。秘
書がいくら正確な報告書を提出してもその数値を計算できなければ意味がない
。そして上司の高級官僚も部下の下級役人の不正を見抜くことが出来ない。よ
ほど大掛かりな不正でない限り一割二割程度のピンハネは『おかしいんじゃな
いか?』とも思わない。かくして中国の役人にとって『少々の余禄は当たり前
』となった。 >>185
19世紀・皇帝の家庭教師をしていたイギリス人レオナルド・F・ジョンストン
は中国のガンである役人の不正汚職について誰も指摘しなかった原因を上げた
それは『算数』だった。
>>185
ネタ元 紫禁城の黄昏 レオナルド・F・ジョンストン 中国史に関心を抱いて最初に読んだのが、この小説十八史略なものだから、
イメージとして、この小説の描写が基本形になっちゃっているな。 おかげで、中国の歴史は南宋滅亡まで、という自分が通りますよ。 ひとつだけ解せないのは賈似道にかなりの高評価を下していること。
うーん。襄陽を見捨てた罪は大きいと思うんだけどな 八王の乱のときに
「名前を並べて書き出してください。
死んだら線を引いて名前を消してください」
って書いてあるのってこの本だっけ。
なんぞ、と思ったら淡々と死んでいって
わけわかんねーと思いつつ凄く恐かった。
もっかい読むかなー 俺の好きな五胡あたりが割と適当だから困る。
謝艾が出てんのは凄いけどね。 今年に入って読み始めた。1巻だけ古本屋で買ったら面白かったので2巻以降を捜したら中々無く、
本屋で注文しようかと思ったところで1冊ハードカバー版で4巻まで揃った。
その後格安でハードカバー版5冊セット(唯一持ってる巻だけが抜けてた)を入手して今6巻の前半まで読んだ。
この人の本は他に何冊か読んだけど読みやすいね。味付けがしつこくなくていくらでも食べられる料理みたい。
自分が何歳まで生きるか分からないけどジジイになって暇が出来たら年に数回は読み直そうかと思う。
とりあえず流し読みだったので全部読んだらまた1巻から読み直そうかと思う。 これが面白すぎたせいで、おれの中国史は南宋滅亡で止まってます。
元〜清時代を扱った小説で、史実にそこそこ忠実で面白いのないかなあ。 元だとやっぱり「チンギスハーンの一族」かな
「小説マルコポーロ」や「耶律楚材」も良いよ 陳先生、朱元璋は嫌いっぽいからね。
明に対してはわりと否定的だ。 明自体は好きだと思うが、朱元璋をはじめとしたあの一家は嫌いだろう
でもミステリ作家としてはアノドロドロした宮廷劇は食指が動きそうなもんだが この板の投稿者は陳舜臣の崇拝者ばかりなのか?なぜ先生と呼ぶのか?それじゃあ、
ご存知だろうか?氏はペルシャ語専攻の学究だったから、イスラム関係にも通じている。
氏が書いた「世界の都市の物語イスタンブール」(文春文庫)を読んでみた。なかなかよく
書けていたが、トルコ救国の父ケマル・アタテュルクが日露戦争に衝撃を受けて、日本を
研究したこと、明治天皇を敬愛してその肖像を室内に飾っていたことには一言も触れていない。
それどころか、トルコ史には関係ない中国の五四運動や朝鮮の万歳事件のことは書いているのだから、
この爺さんも終わったと思った。もう世代交代の時期だ。オリンピックを期に日本人の中国認識が
劇的に変わりつつあるのだし、石平氏のような新しい世代の中国人の論客が出てきている。 >>203
そんなことはない。
陳の爺さんも結局は一介の本書きだよ。
ただ、正史好きには受けがいいんでしょ。
天下の関帝にあんな無様なラストを用意するなど
個人的には吐き気がする人物。
正史=歴史の真実と疑わない、奇妙な癖も持ってるみたいだね。 関帝の最後はどんなふうに書かれてたんだ?
俺は吉川版でも充分惨めだったと思うが 何故か、精神異常をきたすという
まるで嫌がらせのような最後に描いている
曹操に「髭」呼ばわりされるなど生前の扱いも不遇の極み
その上、中国取材で関帝廟に行った時、案内人説明の
「関帝は忠義を第一に重んじた武人であった」との意見にも
日本にのこのこ帰ってきてから「ちょっと違うかな」と本の中で
愚痴をもらす始末、更に関帝の事をあんまり知らないらしい
「確か、商売の神」という程度のお粗末な知識をも披露していた
結局、作家という生き物は興味のあることしか調べないらしいね というか演義で関羽が持ち上げられ過ぎなのでは
実際はただの家臣に過ぎないだろ
自分の興味がないことまで調べるなんて、どんだけ暇があるんだニートには。
とりあえず、そうてんこうろは面白いって事だけは分かったよ。
だからコレからは関さんの悪口は言いません。
悪口ぬかす奴は氏ねばいいんですね。 >正史=歴史の真実と疑わない、奇妙な癖も持ってるみたいだね。
著書の中国五千年(下)の唐の李世民の記述では、
「歴史は勝利者側によって書かれる、よって太宗の功績は膨らまされ、
都合の悪い事実は隠されている可能性があるよ」というスタンスで
正史に書かれた疑問点を幾つも例に挙げ、散々読者に前置きしてから本編に入っている。
どこがどう「正史=事実と疑わない」のか?
>天下の関帝にあんな無様なラストを用意するなど
>何故か、精神異常をきたすという
>まるで嫌がらせのような最後に描いている
どこでそんな描写あるの?少なくとも小説十八史略ではそんな最期ではない。
秘本三国志でも特に死の描写も無くあっさりと最期を迎えてる。
そもそもあんたの言う「天下の関帝」のカッコイイ死に様って何なんだ? 秘本のほうでは、関羽はもとより虚飾の英雄を、ふつうの人間レベルに
落とし込んでえがいているので、ファンが見れば卒倒か逆上するかもしれんね。
むろん、ふつうの人間なんだから、汚い部分を書くのも、手法のひとつだが。 陳舜臣は「歴史上の大事件のほとんどは八百長出来レースだった」という史観が最初の頃はとてもおもしろく感じる。 最初は陳史観に陥る。
その後、他の作家の小説や、いろんな資料を読んでいくうちに、
陳史観が薄まり、自分なりの立ち位置が確立する。
この場合、根っこの部分には依然として陳史観が腰を据えてしまう場合も多いが。 陳先生でも田中芳樹でもいいから誰か朱元璋の小説を書いてくれ >>217「朱龍賦」という伴野朗が書いたのがある。
歴史小説としての評価は低いが、同じ作者の「呉・三国志」よりはマシ。
小説じゃなくても良いなら、白帝社「明の太祖 朱元璋」を薦める。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています