>>28

続きを書くぜ

キャンプ場内は
用途毎にエリアが分かれていてよ
俺たちはまずバーベキューエリアで
持参した食材を広げ夕食を済ませたぜ
一旦テントサイトに戻り
次に向かったのはシャワールーム
テントサイトからは歩いて20分ぐらい
離れていたんだがよ
この道中がまさに至福のひと時でな

黄昏時の淡い光が
木々の間からうっすらと見え隠れする中
小川のせせらぎの音を耳にしながら
行きは汗の匂いがほんのりと漂い
帰りはシャンプーの香りに包まれ
二人は手を繋いで歩いていたぜ
テントサイトに戻る頃にはな
満点の星空が広がっていたぜ

テントサイト傍にあったテーブル付き
べンチに外向きに座り1時間ぐらい
星空を眺めては未来のことを語り
未来のことを語っては星空を眺め

俺:昼間ボートに乗っていた時の
アノ感触 思い出せますか?

と言って俺は彼女にキスをしたぜ
ボートでの2回目の時と同じように
濃厚なものにしたつもりだったんだがよ

彼女:あの時はね、青空の下であなたの顔がはっきりと見えたからアレで良かったの。今はね、顔がはっきりと見えないでしょ。

と俺を見つめながら言ってな
俺の口の中ある唾液を一心不乱に
一滴も残らずに吸い上げた後
俺の頭を抱えるように
彼女の喉元を俺の耳元に押し付け
俺の唾液を飲み干す音を
俺の脳内の神経細胞に響き渡らせたぜ

これはな俺にとっちゃ
生涯忘れることのできない音となったぜ

見つめ合った後
今度は彼女の口の中にある唾液を
溢れんばかりに俺の口の中に
滴らせてきてきたと思いきや
彼女はサッと
耳を俺の喉元に押し付けてきたぜ

こんなふうに次の1時間は
見つめ合ってはキスをし
キスをしては見つめ合い
気づいた時には俺たちは
2人用の寝袋の中に場所を移していたぜ