https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202205080001253.html
<大相撲夏場所>◇初日◇8日◇東京・両国国技館

先場所12勝3敗で初優勝の関脇若隆景(わかたわかげ)は、大関とりの足固めへ好発進した。

北勝富士を組み止めて寄り切った。「下からという意識です。立ち合い、しっかり当たって攻めていこうと思いました」。
いつも通り変化のない、コメント同様の真っ向相撲で白星を手にした。

幕内優勝、賜杯を手にしても変わるものはない。番付会見でも「気持ちの変化は特に大きなことはない。
いつも通りしっかり準備して場所に臨みたい」とシンプルに話した。浮かれることはまるでない。部屋で稽古を積み重ね、130キロ台と軽量でも勝ち抜く相撲を研さんしてきた。

前々場所は東前頭筆頭で9勝6敗だった。通例では三役で3場所33勝が大関昇進の目安とされる。
それも2場所連続の優勝となれば、覆される前例となるかもしれない。

福島県出身の大関は過去1人。1881年1月に昇進した若島だけで、若隆景が大関昇進を果たせば141年ぶりの快挙となる。
ただ、大きなことは口にしない。「しっかりやるべきことをやっていくだけです」。2場所連続優勝、そして大関昇進へ、横綱照ノ富士が不安を露呈した初日は確実な追い風となった。【実藤健一】