東京都台東区の老舗すし店「初音鮨本店」で、先月「おすしとワイン〜至福の出会い〜」というイベントが開催された。
日本食の代表でもあるすしと、厳選されたフランスワイン5種類の組み合わせの妙味を楽しもうという試みだ。

当日は、本マグロ、ヒラメ、車エビ、コハダ、アナゴ、カニ、赤貝、イカなど12貫を、市販価格で1本1000円から
4000円程度のワインと組み合わせ、「イベントは大盛況」(森さん)だった。
その後、店内に「すしに合うワインあります」という貼紙も貼ったところ、反響が大きく、
「すしとワインが合うなんて、と驚く人も多いです」と森さん。

当日のワインの選択と講師をつとめた、ボルドー大学醸造学部公認ワインテイスターの松浦尚子さんは、
「おすしもワインも、味わいは多種多様。赤貝には軽めの赤ワイン、帆立貝には辛口の白ワインなど、
ワインとおすし両方の味が引き立つ組み合わせが可能なんです」という。

また、ワインアドバイザーでもあるサントリー広報部の西ア一正さんは、
「すしブームのパリでは、おすしにワインを合わせるのは珍しくない。繊細な味わいのすしには、すっきりと辛口の、
スパークリングワインもよく合いますよ」。同社では、「無料なのでリピーターも多い。参加者のほとんどから、
また参加したいという声をいただいています」と話す。
今回の成功で、森さんは、「すしとワインの組み合わせといった新しい味わいを提案することで、
すし業界全体の活性化につなげたい」と抱負を語る。

http://www.sanspo.com/gourmet/trend/20050923.html