『こんなおじさんになっちゃだめだよ』と笑い者に
「僕以外の従業員はすべて学生。肩身が狭いです」と語るのは、都内のカフェで調理・接客を担当する三木谷学さん(仮名・50歳)。

切り盛りしていた食堂が3年前に経営難で閉店し、それ以来、知り合いのツテで今の店で働くようになった。だが、その店長がクセ者だったと嘆く。

「店長は若いバイトに辞めてほしくないので、彼らをおだててできるだけシフトに入れようとします。その代わり私への扱いは雑。みんなの前であえて私を叱り、『こんなおじさんになっちゃだめだよ』と笑い者にします。若者の自尊心を満たすための道具ですよ」

「本当の意味でのバ畜は僕ですよ」
 営業時間外も気を抜けない。

「店長がSNSで店の告知などをポストしたら、即『いいね』しないといけません。すぐに返さないと従業員のグループラインで恫喝されます」

 グループラインでは店長から叱責、学生バイトにもバカにされる。そんな劣悪バイトでも、妻子のいる三木谷さんは簡単にに辞めることができない。大学生の一人娘が卒業するまでと、今の職場に耐えている。

「学生はシフトが続くと『俺はバ畜だ』と騒ぎますが、本当の意味でのバ畜は僕ですよ」

若者とは切実さが違うのだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/e8b33c75d235842bc5e57573dc30a80bf7dbd390