東北楽天ゴールデンイーグルスの「売却」が浮上した。引き受け手は、藤田晋氏率いるサイバーエージェント。
携帯事業の「巨額赤字」を「ウマ娘マネー」で調達、「ABEMAゴールデンイーグルス」誕生へ―。

携帯電話事業への過度の「入れ込み」で昨年、過去最大の3728億円の最終赤字を出した楽天グループが、財政的に相当追い込まれている。
5月16日の取締役会で三木谷浩史会長兼社長の親族の資産運営会社及びIT大手のサイバーエージェント、
東急グループなどを引き受け先とする第三者割当増資と新株発行で約3300億円の資金を調達することを決議した。

楽天グループは2025年までに返済が必要な社債(会社の借金)が9000億円ある。
借り入れは限界にきており、奥の手が増資による資金調達だった。しかし、突然の株式30%水増しに市場は大混乱――。

「ネット販売や金融など、他事業は好調で倒産することはありませんが、赤字減らしに資産を切り売りする中で球団売却は十分にあり得ます」(証券アナリスト)

4月は傘下の「楽天銀行」を上場、一部株式を売却して700億円余りを調達し、5月12日には食品スーパー大手の西友ホールディングス株20%を米投資ファンドKKRに売却。
約220億円を返済に充てるという。

さらに同25日には、寵愛する元スペイン代表で、サッカーJ1・ヴィッセル神戸で推定年俸20億円といわれるアンドレス・イニエスタの今夏限りでの退団を発表。
三木谷氏は「例外なき財政改革」の強い決意をグループ全体に示した。

「すでに東北楽天も俎上に載っています。選手年俸に総額37億円超(12球団中4位)を費やしながら、今季は最下位に低迷。
球団幹部は最悪、撤収のケースも踏まえて神経を尖らせています」(楽天担当記者)

そんななか聞こえてきたのが、10年以上球界進出を模索してきたサイバーエージェントへの球団売却だ。
今回の第三者割当増資で同社が引き受ける株式は約100億円。友好的な球団譲渡の〝密約〟が透けて見える。
https://weekly-jitsuwa.jp/archives/105582