0001名無し募集中。。。
2023/05/25(木) 23:27:45.360ダークネスは私を拒否した。だから、私は――
井上は目の前に立つ『モーニング』のリーダー譜久村聖を見つめた。
こちらをやや警戒している。当然だ……対ダークネス機構『モーニング』であれば身辺調査に余念はない。こちらがダークネス側のリゾナンターだったことは既に知られているだろう。
だから、使う……私の能力を――
唐突に井上が涙を流す。
それを見た譜久村が一層訝しんだ顔になる。
しかし、どういうわけかその足は井上へと向い、そして彼女を抱きしめた。顔は訝しんだままだった。
「自分でもよくわからないけど、私はあなたがモーニングに必要だと思う。ようこそモーニングへ」
「ありがとうございます。精一杯頑張ります」
井上は譜久村の腕のなかでそう告げると、そっと口元を綻ばせた。
私には許せないものが一つある。私を拒否する存在――
井上春華の能力【想入(ショールーム)】は、こちらのアクションにより対象の五感を刺激することで、対象を思った通りに“誘導”する。
だから、誰にも私を拒否なんてさせない……誰にも――例えモーニングであっても――