大阪府熊取町で2003年、小学4年生だった吉川友梨さんが行方不明となった事件で、
大阪府警が17年ごろ、捜査情報に基づき警視庁に情報照合への協力を要請していたことが捜査関係者への取材で分かった。
事件は発生から今年で20年。照合の結果、事件への関与が疑われる人物にはたどり着けなかったが、
府警は友梨さんが何者かに連れ去られたとみて捜査を続けている。
友梨さんは03年5月20日午後3時ごろ、下校中に同級生の男児とすれ違ったのを最後に消息を絶った。
当時9歳だった。現場付近では、白色のトヨタ「クラウン」の運転席に男が、
助手席に白い服の小学生くらいの女児が座っていたのが目撃されている。
大阪府警の捜査関係者によると、府警は17年ごろ、それまでに集めた捜査情報の一部を、
警視庁捜査支援分析センターが保有する情報と照合するよう協力を要請。
過去に逮捕した人物に関する府警のデータベースでの確認に加え、
全国から多くの人が流入する東京を管轄する警視庁の協力を得て、事件解明への糸口を見いだそうとしたとみられる。
警視庁関係者も同時期、府警から照合の依頼があったことを認めた。
照合の結果、複数の人物が浮上したとみられるが、府警の情報に合致する人物の特定には至らなかったという。
府警は、昨年11月18日までで延べ10万5000人の捜査員を投入。
目撃されたのと同型の白色クラウンで府南部を中心に登録されていた約900台のうち、約780台の所有者を割り出した。
残りの車の所有者特定も進める。
府警の捜査幹部は「5月で20年が経過するが、友梨さんが見つかるまで捜査を継続する」と事件解決に意欲を示す。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3df3c88d0a4e162c86b53492ffcf874e998f08a8