http://blog.tatsuru.com/2022/12/12_1001.html

豊かで安全なのだけれど、なぜか子どもが生まれない国。
それが中央年齢の高い国のとりあえずの特性だということになります。
他の国の中央年齢を見ると、フランスが40.6歳、イギリスが40.2歳、韓国が39.4歳、ロシアが38・3歳。なんとなく、「そうだろうな」というような数字が続きます。
面白かったのはアメリカと中国が同率40位ということ(37・4歳)。世界の覇権を競う二大国が人口の年齢構成が近いんです。ふうん、ですね。でも、この後、アメリカはそれほど高齢化しませんが、中国は一人っ子政策のせいで急激に高齢化します。その人口構成の「若さ」の差が、いずれは国力の差に反映してくるのでは・・・と僕は考えております。

でも、僕は今そんな話をしたいんじゃないんです。違う話です。
僕が、日本の中央年齢を確認している時に、一瞬、目の端に「2位ドイツ 3位イタリア」という文字列が見えたのです。日本、ドイツ、イタリア? その三国において中央年齢が高い? それ、どういうこと?
そして、リストの続きを見て驚くべき事実を発見しました。
まずはそのリストをご覧ください。
1位日本 2位ドイツ 3位イタリア 4位ブルガリア 5位ギリシャ 6位オーストリア 7位クロアチア 8位スロベニア 9位フィンランド 10位ポルトガル
どうです。わかりましたか、これらの高齢化国の共通点が。
そうです。ポルトガル以外の9つの国と地域はすべて「第二次世界大戦の敗戦国」なんです。スロベニアはナチスに占領されて対独協力していた「地域」で、厳密な意味での「敗戦国」には当たりません。ポルトガルは中立国でした(サラザール独裁のファシスト国家でしたが)。
このリストから言えることはとりあえず一つ。
それは「ファシズム体制で戦争を始めて、敗北した国では、戦後しばらくしてから、子どもが生まれなくなった」ということです。
戦後しばらく経ってからなんです。ここに僕は興味を惹かれました。