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遠藤保仁の名を日本国内だけでなく世界的に知らしめたのが、特異なPK技術、いわゆる「コロコロPK」である。

 相手GKの動きをぎりぎりまで見定め、ものの見事に逆を突き、低速のゴロシュートで流し込む──。日本代表の海外遠征でも披露し、世界中で話題になった。

 大昔の1986年、メキシコ・ワールドカップでデンマーク代表のMFイェスパー・オルセンが似たようなPKを蹴っていた。「こんなの見たことない!」と興奮したものだが、あらためて当時の映像を見てみると、遠藤のコロコロよりうんと高速だった。

 誰の真似もしていないと、ヤットが誕生秘話を明かす。

「なーんも参考にはしてない。まったく。完全な思い付きよ。きっかけは普通の練習だったかな。キーパーの体重のかかったほうにボールを蹴ったら、まず足は出ないでしょ? それの逆やん、どんだけコースが甘くても、動いたほうと逆に蹴ったら入るやんと。ほぼほぼ外さんかったね」