「十二月大歌舞伎」の昼の部「鞘當」に出演する、左から松本幸四郎、市川中車、尾上松緑
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歌舞伎俳優市川中車(香川照之=56)が6日、東京・歌舞伎座「十二月大歌舞伎」(26日まで)の昼の部「鞘當(さやあて)」に出演し、俳優復帰した。
因縁ある武士2人が斬り合おうとするところを止める、留男(とめおとこ)と呼ばれる茶屋亭主を演じた。
深編笠で刀を押さえ、「めったにここは退かれませぬ」「見ていられぬが私の気性」などのせりふでけんかを止めた。
現在、大向こうは劇場指定の関係者に限られているが「澤瀉(おもだか)屋!」の大向こうが掛かる中、貫禄ある町人を演じた。
同演目の奇数日は市川猿之助が出演し、偶数日が中車が出演。今月興行は前日初日を迎えたが、中車にとってはこの日が芝居の初日となった。
中車は8月に一部週刊誌で性加害疑惑が報じられ、情報番組、ドラマ、CMを降板。10月31日と11月1日に行われた13代目市川團十郎白猿襲名披露の特別公演の「顔寄せ手打式」で、騒動以降初めて公の場に姿を見せた。
「十二月大歌舞伎」の夜の部「口上」にも並んでいる。
※「澤瀉屋」の「瀉」のつくりは、正しくはわかんむり