群馬県高崎市のJR新町駅に隣接する公衆トイレの個室のドアに「在日かんこく人を殺す会」「ヤレ ヤルンダおまえ達」などと在日コリアンへの差別を扇動する落書きが見つかっていたことが27日、市などへの取材で分かった。
9月にはJR赤羽駅に掲示された横断幕に「朝鮮人コロス会」という落書きも見つかっており、専門家は「典型的なヘイトスピーチだ」と厳しく批判している。
落書きは10月21日夕方、同市に住む在日コリアンの男性が見つけ、相談を受けた高崎署員が同日中に現場を確認した。
トイレを管理する市によると、黒のマジックのようなもので書かれており、24日に市職員が消した。いつ書かれたかは不明だという。
支援団体は在日コリアンに対する暴行や脅迫が相次いでいるとして、法務省に18日、具体的な対策を要請している。
外国人人権法連絡会事務局長の師岡康子弁護士は「当事者を傷つけるだけでなく、社会的に差別を広めるきっかけになってしまう。国や自治体はこうした差別を止めるため啓発や法整備を急ぐべきだ」と話した。(共同)