兵庫県警捜査3課などは12日までに、宿泊施設の利用客を装って浴場に入り財布などを盗んだとして、窃盗や住居侵入の疑いで大阪市東住吉区の自営業小谷進一容疑者(53)を逮捕、送検した。
同課によると、浴場で湯船につかりながら顔だけを出して客を物色する手口から捜査員に「ワニ男」と呼ばれていた。
逮捕、送検容疑は1~6月、兵庫県や京都府、岡山県など12府県で、宿泊施設の浴場の脱衣所に置いてあった客の財布を盗んだり、ロッカーをこじあけて持ち出した鍵で客室に侵入したりして現金を盗むなどした疑い。
同課は23件、計約150万円相当の窃盗被害を裏付けた。小谷容疑者は「新型コロナウイルス禍で仕事がなくなり、観光しながら金を盗んだ」などと供述している。
3月に兵庫県姫路市のホテルの客室で利用客が現金約50万円を盗まれる事件が発生。
付近の防犯カメラの捜査などから、小谷容疑者がホテルを出てから神戸市内で宿泊し、観光した後で大阪市の自宅に帰ったことが分かり、6月に逮捕していた。(共同)