日テレの持ち株会社「日本テレビホールディングス」(大久保好男会長)は3月31日付で、「ムラヤマ」の親会社「ムラヤマホールディングス」(矢倉俊彦社長)の全株式を取得したと発表していた。
プレスリリースによると、日テレグループは投資枠1000億円を設定し、「テレビを超えろ」をテーマに、「総合コンテンツ企業」への進化を打ち出していた。
〈本年創業120周年を迎える強固な顧客ネットワークを保有する特殊内装・造形業界のリーディングカンパニーである株式会社ムラヤマホールホールディングスを当社グループに迎え入れることで、当社グループ全体の企業価値向上に資すると判断し、同社の株式取得を決定致しました〉としている。
「ムラヤマ」は1902年(明治35年)創業、1958年(昭和33年)設立のディスプレイ・イベントの企画・設計・監理・制作・施工会社で、資本金は4億2700万円、従業員は408人である。
2022年1月期の決算公告によると、純利益3億2300万円、利益剰余金51億2600万円、株主資本比率62.4%という優良会社だ。但し、売上高など損益決算書は非開示にしている。
持ち株会社のムラヤマHDは2017年の設立で資本金は1億円。2022年1月期の決算公告によると、純損益は508万円の赤字だが、株主資本比率は74.5%と高い。
日テレグループの傘下に入る前のムラヤマHDは「ライジング・ジャパン・エクイティ」(東京・千代田区、丸山哲夫社長)が100%出資していた。
ライジングは三井住友銀行、住友商事、住友信託銀行によって設立されたバイアウト投資のためのファンドだ。バイアウトとは経営不振企業を買収し、(再建後)事業や資産を売却する投資会社だ。
その後、三井住友銀の保有分をアコード・パートナーズ(役員・社員)、SMBC日興証券が買い取り、住友商事、三井住友信託銀行と共に株主となった。
ムラヤマグループは三井住友グループから日本テレビグループに売却されたことになる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/76dd3cb0e40213228d5eb85de122cc660f08205d