今年6月9日午後4時半ごろ、東京・浅草の新仲見世商店街で事件は起きた。被害者の小学4年生の女の子(当時10歳)は、母親と一緒に、自転車に乗って、買い物に訪れていた。夕刻のアーケード商店街は、人通りが多かった。
女の子は、通行人と接触しないよう、慎重に、自転車に乗っていたが、前を歩いていた寺内正孝容疑者(64)を避けきれず。タイヤと寺内容疑者の足がぶつかってしまったという。女の子は、素直に、その場で「すみません」と謝罪したそうだ。
その際、寺内容疑者は、一緒にいた友人とともに、何事もなく、立ち去ろうとした。ところが、10メートルほど歩いたところで、ふいに振り返ったという。そして、女の子をにらみつけると、そのまま近づいていったとのこと。
そこで友人は制止しようととした。しかし、寺内容疑者は、それを振り払い、女の子のアゴの付近をつかんだという。ちょうど、相撲技の「のどわ」をかけられた状態になったとのこと。
友人と通行人の男性に引きはがされた寺内容疑者は、やっと、その場を立ち去ったそうだ。
女の子と一緒にいた母親が110番通報して、事件が発覚。女の子は、首をねんざしていて、全治一週間と診断された。このため、警視庁浅草署は、暴行ではなく、傷害事件として、捜査に乗り出すことになった。
この日、寺尾内容疑者は、友人とともに、浅草名所の「ホッピー通り」で過ごし、その後も、別の友人と酒を飲んでいたとみられている。浅草駅を後にしたのは、午後9時ごろだったとのこと。
よもや、事件を起こした捜査対象者となっているとは思っていなかったに違いない。
浅草署は、所要の捜査を尽くした上で、今月、傷害の疑いで逮捕した。寺内容疑者は無職で、居住地は群馬県桐生市だった。
調べに対して容疑者は「後ろからぶつかって来て、左足首が痛かったので、女の子に『痛いよ。ダメだよ』と言いながら、とっさにアゴの付近を触ったが、ケガはさせていない」と容疑を否認しているという。
顔を自分の方に向けさせようとして、そのような”動作”に及んだと主張している寺内容疑者。本人は、左手で、アゴの付近を触ったと説明しているが、商店街の防犯カメラには、右手で「のどわ」をする様子が映っていたという。
「大人げない」かどうかは別として、かなり酒に酔っていた可能性はあるだろう。
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