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ドイツ空軍は15日、インド太平洋地域に向けて初めて戦闘機を派遣した。ユーロファイター6機が南部バイエルン州の基地を出発した。
オーストラリアで今月下旬から多国籍演習に参加するほか、9月下旬に日本で航空自衛隊と交流。韓国、シンガポールも寄る。
民主主義国と安全保障面の連携を深め、ペロシ米下院議長の台湾訪問で威圧を強める中国に対抗する狙い。
ドイツは中国と経済面で深い関係を築いてきたが、近年はインド太平洋地域を重視し、2020年にインド太平洋戦略を策定。
昨年は海軍フリゲート艦を約20年ぶりに派遣し、海上自衛隊と共同訓練も実施した。
ショルツ政権は中国に厳格な外交姿勢を示す一方、日本などインド太平洋地域の「同じ価値観」を持つ国々との連携を打ち出している。
ランブレヒト国防相は7月下旬、「民主主義や自由、安保といった私たちの価値観を支持する人々の側に立つ」と表明していた。
オーストラリア国防省やドイツ空軍によると、多国籍演習は日本や韓国、米国など17カ国が参加し、8月19日から約3週間。ドイツは同月22日から9月7日まで加わる。ユーロファイターは9月28~30日に日本を訪れる。
ロイター通信によると、ゲアハルツ空軍総監はユーロファイター6機の出発前、多国籍演習への参加は「中国に脅威となるようなメッセージを送ることにはならない」と述べ、中国への配慮も示した。(共同)