なぜRTは犬を襲い続け、あえて人間に挑戦するかのような行動を見せるのか。それには彼の生い立ちが関係していると考えられる。地元猟友会の関係者が語る。

「実は、現場に残された毛などによってDNA解析がなされた結果、RTの母親とみられるメスのヒグマが、'12年に羅臼町内で駆除されていたことが判明したのです。

現在11歳ほどと思われるRTはこの頃、まだ親離れをしていなかったと考えられています。そのため、母グマの最期を間近で見ていた可能性が高いのです。肉親を仕留められたことから、人間への敵対心が芽生えたのだと考えられます」

当時は子熊で無力だったRTだが、それ以来、常に人間に復讐するタイミングをうかがっていたはずだ。これが成獣となった彼を「飼い犬殺し」に駆り立てている最大の理由だと推測される。

北海道にまたも巨大ヒグマが…犬喰い「RT」の驚くべき生態(週刊現代)
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