エンゼルス・大谷翔平(28)がアスレチックス戦に「2番・投手」でスタメン出場。中5日で今季19度目の登板となり、6回91球5奪三振、無失点の好投で自身メジャー5年目で初の10勝をマーク。これで大谷は「10勝&25本塁打」となり、1918年に“野球の神様”ベーブ・ルース(当時レッドソックス13勝、11本塁打)が成し遂げて以来、104年ぶりとなる“2ケタ勝利&2ケタ本塁打”の偉業を達成した。

7月14日のアストロズ戦で9勝目を挙げた大谷は、7月23日のブレーブス戦、7月29日のレンジャーズ戦、8月4日のアスレチックス戦と自己ワーストの3連敗で、偉業達成はお預けとなっていた。この日、打線の援護と自らの25号アーチでチームは5得点、ついに勝利の女神が微笑んだ。さらに5奪三振の大谷は、日米通算1000奪三振(通算1003奪三振)をマークした。

ここ2試合スライダーを多投した大谷は1回、2番のローレアーノにストレートをレフト前に運ばれランナーを一人出すも、打者3人をわずか5球で終わらせる。2回は、先頭のブラウンにライトオーバーのあわや本塁打の当たりを浴びるが、オーバーランで二塁アウト。続くピンダーをスプリットで空振り三振に仕留めるなど、この回もわずか9球で上々の立ち上がり。

打線は3回、先頭のダガーが3ベースヒットで出塁すると、続くフレッチャーがレフトへのタイムリーを放ち、エンゼルスが先制。

1点リードをもらった3回の大谷は先頭のブライドをスライダーで追い込み、スプリットで空振り三振。続く打者に四球を与え1死一塁では、盗塁の際に捕手・スタッシの悪送球でランナーが三塁に進むが、その後アレンをスプリットで空振り三振。マシーンも四球で2死一・三塁のピンチを招くと、ローレアーノにスライダーを叩かれ、強烈な打球が大谷の左足に当たるが投ゴロで切り抜ける。4回はマーフィーを三邪飛、ブラウンを二ゴロとスプリットで打ち取るが、その後、四球と安打で一・二塁の場面では、ブライドをこの日初めてスライダーでの空振り三振に仕留めた。

エンゼルスは5回に、4番のウォードの3ランで貴重な追加点が入り、4-0とリードを広げた。その裏、大谷はボルトをスライダーで一ゴロ、アレンをスライダーで空振り三振。続くマシーンに安打を許すも、ローレアーノをスライダーで遊ゴロに抑え、毎回走者を出すも得点を許さず、5回まで79球のピッチング。

6回はマーフィーをストレートで一ゴロ、ブラウンをカーブで右飛、ビンダーをスライダーで中飛と3、4、5番をこの日初めて三者凡退に抑える。大谷は6回91球でマウンドを降り、4安打5奪三振、3四球、無失点の好投。

9回はピンダーにソロホームランを浴び、1点返されるも後続を抑え、エンゼルスは2連勝を挙げた。

“打者・大谷”は、第1打席、カウント3-1から四球、第2打席は初球を弾きファーストゴロに倒れた。第3打席はセカンドへの内野安打で出塁。第4打席は5試合ぶりの25号ホームランを放ち、イチローを抜き日本人歴代単独2位となるメジャー通算118本塁打を達成した。