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1972年式のカローラレビン(TE27型)のレストアが11日、奈良トヨタ(菊池攻社長)で発表された。しかし、そのあまりの惨状に関係者からは驚きの声が上がっている。
見るも無残なボロボロの車が工場の片隅に置かれていた。2004年から旧車のレストアを行っている奈良トヨタが、2年がかりでのレストアを決定したのは、廃車同然のカローラレビンだった。
大衆車カローラにセリカ1600GT用に開発された1.6リッターDOHCエンジンを搭載。レビンとは英語で「稲妻」を指し、高い性能から生み出される走りで人気を集めた車種だ。
公開されたレストア前の状態は、ヘッドライトやフロントバンパーが完全に欠損。全体がさびだらけで、内装を見ると、いたるところが腐敗し、助手席の床には大きな穴が空いている。
ボディーを修復するだけでも相当な時間と労力を要することがうかがえる1台だ。
エンジニア歴35年のベテランでレストア班リーダーの越田実さんは「初めて実際の車両を見たとき、『え、ウソやろ…』と。メンバー一同、『本当にこの車をレストアするのか…』『かなり手ごわいな』と思いましたね」と率直な反応を明かした。
車は長年、屋根のない屋外に置かれ、雨ざらしの状態だった。当然、自走も不可能で、積載車で工場まで運んできた。
「運転席と助手席の底がない状態ですし、ドアの下の部分がないところもある。こういう車をレストアするのは初めて。ない部品を切って作って溶接してというのはそんなに簡単じゃない。板金チームがだいぶ大変やなと思う。やったことない作業がこの車にはありますね」
これまで8台の車を復元・再生。現在9台目として、自民党の高市早苗政調会長が20年乗り続けた愛車1991年式トヨタスープラ(JZA70型)をレストア中の奈良トヨタにとっても、大きなチャレンジだ。
「正直、ここまでの車はやったことがない。今までの中で一番大変だと思う」(関係者)との声も漏れるほどだった。
カローラレビンとともに、長野五輪で使用された1997年式のハイエースレジアス(RCH47型)のレストアも進めていくが、こちらは損傷は少なく、見た目の難易度は一目瞭然だ。
越田さんは「みんな集まってやってくれると思う」とレストアチームの奮起に期待を寄せた。果たして、無事にレストアは完了するのだろうか。